京町家を後世に残すためのプロジェクト!

京町家を後世に残すためのプロジェクト!
平安時代にその原形ができ、幕末~明治・大正にかけて再建された京町家は、約4万軒が現存しています。多いと思われるかも知れませんが、実は年間約1000軒が取り壊されており、数十年後には消失するという危機を迎えています。歴史・伝統を引継ぎ、世界に誇る日本の建築美を後世に残すべく、このPJを立ちあげました。

が随所に施されている建物やのよ。やから、京町家は誰でも直せるもんやないし、むしろ建築士さんや大工さんも高い技術と経験が必要なんです。
 ただ、夏は暑いし冬は寒いしで、音も響くは匂いはこもるわで、今はどんどん住む人が減ってきてますねぇ。同時に、町家を直せる人も数えるほどしかおらんくなってきて、その技術の継承も危うくなってきてるのよ。
 せやから、貴方みたいな若い方が町家を正しい姿で残してくれるのはありがたいし、大工さんや左官屋さんの技術なんかも、まさに職人技やから、お金では測れない町家の価値みたいなんは貴方をきっかけに皆に伝えていってほしいねぇ。
 私は長いこと町家に住んでますけど、町家は”住みがい”じゃなく”住みごたえ”がある家や思います。
 町家、私はほんまにえぇと思いますよ。」

この一言で、僕は決心しました。

「よし、やるからにはとことん京町家を理解して、職人をリスペクトして、母が”住みごたえ”を感じてくれる家を創ろう。」と。

まだ何もしていないのに、勝手に妄想だけ膨らみます… ※理想の町家のイメージ図

ハシリニワ(玄関から真っ直ぐ伸びる細い廊下)とか、こんなんやったらカッコいいなぁ。。 ※理想の町家のイメージ図

そこからまず僕は、京町家の歴史や伝統を知るべく、本を買って読むことから始めました。

家のことにあまりに知識がなかった僕は、偏り過ぎず、色んな角度から理解を深めるべく、いくつかの本を並行して読み知識をつけていきました。

読み込んだ本の一部。町家の歴史や構造だけでなく、現代建築の構造や京都の文化についても勉強。
いろいろな角度から客観的に学ぶことができ、とても有意義でした!

そして、本を読み進めていくうちに気付いたこと、それは、「京町家って、なんてカッコいいんや。そして、この構造や特性をうまく活かせば、文化を継承しつつ、暮らしながらビジネスで稼ぐというモデルを作ることができるんちゃうか。」
ということでした。

詳しくはサポート頂いた方にみっちりお伝えしたいと思いますが、
まず京町家は連棟(数軒が横に連なって建築されている)や奥路地に入口があるものなど、
不動産業界で言う「再建築不可」というものが多く、僕が購入した物件も
細い路地の先にあったため、再建築不可の物件でした。
再建築不可 となると何が起こるかというと、まずは土地・建物の評価額が大きく下がります。
よって、土地・建物にかかる固定資産税/都市計画税という税金が非常に安くなるというメリットがあります。

次に、京町家の特徴として、ウナギの寝床のような、長屋の構成になっているものが多くあります。
入口付近は「ミセ(見せ・店)」と呼ばれ、他人と関わるための公的なスペースとなっています。
そこから奥に行くにつれて「ダイドコ(台所)」「オクノマ(奥の間)」「坪庭」と続くのですが、
この「ミセ」の部分は、うまく使えば商売で活用できるのではないかと睨んだのです。
ミセニワ・トオリニワと呼ばれる一直線の導線も、床はコンクリートの打ちっぱなしであることが多く、これも飲食などのビジネスには非常に相性が良いのです。
実の家として暮らしながら、仕事もできる=稼げる という可能性があることは、大きな魅力として映りました。

このように、道路側は店で、奥の間や2階は住居というのがよくある間取りです。

最後に京都という都市のポテンシャル。魅力。
1年間に国内外から5000万人もの観光客が訪れる都市は世界で見てもそう多くはありません。
そして、1000年以上前から続く伝統的な文化や建造物