アイヌ文化伝承者・浦川太八80歳。今を生きるアイヌ文化を伝える企画展にご支援を!

アイヌ文化伝承者・浦川太八80歳。今を生きるアイヌ文化を伝える企画展にご支援を!
北海道浦河町で一年を通して山猟・川漁を現役で行いながら、工房ではマキリ(小刀)やタシロ(山刀)など多くの木彫作品をつくり続ける浦川太八氏(2021年に80歳を迎える)。今を生きるアイヌの中でも唯一と言っても過言ではない猟師と木彫家、2つの顔を併せ持つ浦川氏の技・知識・経験を次の世代へつなぐ企画展。

はじめに・ご挨拶

浦川太八作マキリ(小刀)浦河町の工房にて ©yoshie nishikawa

はじめまして。「浦川太八の伝承を考える会」です。北海道からアイヌ文化の素晴らしさを世界へ発信する目的で活動を行っています。今回ご紹介するのは、北海道浦河町で山猟・川漁を現役で行いながらも、工房ではマキリ(小刀)・タシロ(山刀)をはじめ数多くの木彫制作を行う浦川太八氏(2021年に80歳を迎える)です。当会では、アイヌの中でも唯一と言っても過言ではない“猟師と木彫家の2つの顔を併せ持つ”浦川氏の技・知識・経験を、少しでも多く次の世代につなぐべく記録を残し、多くの方に知っていただくことを目的として設立いたしました。

浦川太八、近影 ©yoshie nishikawa

【アイヌの伝承者 浦川太八略歴】

1941年北海道浦河町生まれ。30歳を過ぎた頃から札幌で木彫の仕事に携わるようになり、40歳の時に浦河町に戻りホロベツ民芸を立ち上げる。作るものはすべて日常の生活体験に基づいており、2021年に80歳を迎える今もなお、現役の猟師として熊や鹿の猟に山へ出かけ、仕留めた獲物を解体する道具の使い手にして作り手でもある。第18 回北海道アイヌ民芸品コンクール一般民芸品部門 知事賞受賞、第30回北海道アイヌ伝統工芸展伝統工芸品部門 知事賞受賞、アイヌ工芸品展・英国スコットランド国立博物館所蔵 アイヌ民族工芸品複製 ( アイヌ文化財団主催 ) に参加、森の名手・名人( 加工部門 ) 認定など表彰多数。(

浦川太八氏制作「マレ(ク)※鮭漁の道具」()内は小文字表記

浦川太八氏制作「タシロ(山刀)」
このプロジェクトで実現したいこと

80歳を迎える大きな節目の年に、アイヌ文化伝承企画展「アイヌの伝承者 浦川太八、80歳」を開催します。

【会期】2021.8.3火〜8.8日 @GALLERY ESSE(札幌市)

北海道浦河町で一年を通して山猟・川漁を現役で行いながらも、工房ではマキリ(小刀)・タシロ(山刀)をはじめ数多くの木彫作品をつくり続ける日々を過ごす、今を生きるアイヌ・浦川太八氏(2021年に80歳を迎える)。当会で残している記録の数々と浦川太八氏の工房から借用した品を、初めてお披露目することで、他のアイヌ文化普及活動とは違った角度からアイヌ文化へ興味関心をもっていただくきっかけが生まれる場としたいと考えています。さらに今企画展は、1996年からイタリアミラノを拠点に世界で活躍している札幌出身の写真家ニシカワヨシエ氏が撮し出す「80歳を迎える浦川太八氏の“今”」を展示。20代で故郷北海道を離れ、今日に至るまで海外で活躍を続けるニシカワ氏が感じた、世界から見た北海道、今に生きるアイヌの伝承者・浦川太八氏の日常をいかに撮し出しているのか、その作品にも注目していただきたい。

※展示写真一例(「浦河太八、80歳展」図録写真集にも収録)

工房でマキリ制作を行う浦川太八 ©yoshie nishikawa

大きく育った蕗を収穫する浦川太八 ©yoshie nishikawa

【会場図面(予定)】

ニシカワヨシエ氏の活動拠点でもあるイタリア・ミラノでのお披露目も視野に入れた展開を計画していく予定で、「北海道発・世界へアイヌ文化を発信」そのはじめの一歩ととらえ今回の企画展を皆様のお力添えで広く知っていただけるきっかけになっていけたらと考えています。

【フォトグラファー:ニシカワヨシエ/略歴】 

1959年札幌に生まれる。札幌大谷短期大学芸術学部美術科