ら今もなお全身麻痺のため寝たきり状態になってしまいました。彼女の父親は思うように体を動かすことができなくなり、喋ることができなくなりました。そして、働きたくても働くこともできない状態になりました。
※谷口さんとご家族との写真
彼女の大黒柱でもあった父親は身体的な理由で働くことができなくなり、精神的にも経済的にも大変苦しい思いをしました。
なんとか、彼女はやっとの思いで入った大学へ進学することができましたが、やはり経済面での不安は絶えることはなかった。そんな時に学校のホームページで「あしなが奨学生の募集」のサイトを見つけ、早速申し込んだ。その申し込みがきっかけで、現在あしなが奨学金を借りて大学生活を送っています。
奨学金を利用してからの変化について(経済面や生活面、精神面など)
現在彼女は奨学金制度を利用し、経済的負担も軽減した。また、それ以上に奨学金を利用していることで学科や実習などに集中できるようになり、成績優秀で学費免除を受けるまでになった。
奨学金を利用する前は父親の働けない状況があって、生活するためのお金に余裕がありませんでした。父親がずっと入院生活を余儀なくされている状態の中、彼女は父親の代わりに仕事につかず、ただただ学費がかかる一方の大学生活を送っている場合なのかと葛藤することが多く、経済面と精神面での不安を消し去ることができませんでした。
でも今では、あしなが奨学金を利用することで経済的な背景を気にすることなく、普通の大学生と同じように学校での学習に集中することができるようになりました。また、あしなが学生募金事務局の一局員として活動を始めてから、同じ境遇を経験した同世代の仲間達やご支援をしてくださる方に出会い、自然と心の不安がなくなって前向きに生きていけるようになりました。
彼女は “たくさんの人と想いを共有し、分かち合いながら、こんなにも多くの方に支えられて生きているんだ” と実感できました。また、遺児学生の現状や想いをもっとみんなに発信したいという思いが強くなっていきました。その想いもあり、このクラウドファンディングでも、勇気をもって自分の境遇について話をしてくれました。
将来の夢や大学で学んでいること
彼女の将来の夢は、父親のような経営者になること。そして、父親の仕事に対する真っ直ぐな想いを受け継ぐことです。
たった一回の病気を理由に、今まで積み上げてきた経営者としての仕事を一瞬で失くしてしまった、人生を否定されたかのようにネガティブな気持ちになってしまった父親。
しかし今でも、父親は障がいをおいながらも、「働きたい!」と思っており、経営や会計の勉強を毎日のように病室でしています。そんな前向きな父親の姿を見て、今度は彼女自身が父親の代わり以上に経営者として頑張りたいと思うようになりました。
現在、彼女は奨学金を借りながら大学に通い、偉大な父親の大きな背中を追いかけるために、経営学部で経営学や会計学について学んでいます。
ページを見てくださる方にお願い
遺児たちは親をなくした、親に障がいがあるという変わらない事実を真摯に受け止めて、前を向いて生きています。
しかしながら、家庭状況を考えると、つらくて、悔しくて、受け入れられなくて、たくさん泣いた過去を思い出さない日はありません。
今彼女はコロナの影響で半年以上も病室での父との面会ができていません。親が元気でいること、親にいつでも会えること…何もかもが当たり前じゃないんです。
そして、家庭的な事情で思うよ