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初めまして。東京渋谷区にて映画/映像の企画製作・配給宣伝を行っています、映画プロデューサーの石原弘之と申します。僕は映画という西洋が産んだハイテクメディアに魅せられて、映画のおもしろさの謎を追いかけて、33年間を生きてきました。
今回、エッセイスト・松浦弥太郎さんに、初監督を務めていただいた映画『場所はいつも旅先だった』の劇場公開に向けた応援者を募集したいと考え、クラウドファンデンィグを行うことにしました。最後までお付き合いのほど、どうぞよろしくお願い致します。
【目次】
・松浦弥太郎に監督を依頼したワケ
・「早朝と深夜にだけ街に繰り出す」独特な旅のスタイル
・聴く映画とは?
・コメントご紹介
(松浦弥太郎さん/小林賢太郎さん/アン・サリーさん)
・ご支援の使い道
・返礼品について
■松浦弥太郎に監督を依頼したワケ
企画を立てる際に意識したことは、意外性(思いがけない驚きや予想外の仕掛け)があるかどうか、でした。僕は映画プロデューサーとして、世の中に新しい映画を産み出すことを生業にしています。これから誕生する新しい映画に期待をしてくれる、まだ見ぬ観客の姿を信じて、「これは見たい!」と思ってもらえる映画をつくる環境や、映画作品の全体像をカタチづくっていくことが役割です。
映画とは、とても自由なものであると思っています。自由とは、自分の意のままに振る舞うことができる、という意味合いですが、映画が自由であるという僕の主張は、言い換えるならば、映画は多様であるということになります。ジェットコースターに乗ったかのように、次から次にドキドキハラハラするような映画のカタチもあれば、作り手の精神世界にいっとき触れる類のデリケートで真逆のタイプの映画も存在します。またその両方の要素を兼ね備えた映画もあります。
実にさまざまです。そのどれもが「映画」として存在しています。
僕が映画のおもしろさの謎を追いかけて、中学生の頃から映画をつくり続けている理由は、そうした映画の持つ多様性や振れ幅の大きさに心底惚れて、おもしろさを感じているからです。
分厚いステーキのような映画もあれば、消化の良いお粥のような映画もある。だから僕は、つまらない映画というものに出会ったことがありません。肌に合うか合わないか、口に合うか合わないかというのは、確かにあるのですが、どんな映画もちゃんと味がある。その味を噛みしめれば、おもしろい。そう思ってきました。また、100人が食べて、100人がおいしいと感じる料理がないように、100人が見て、100人がおもしろいと感じる映画もないと思っています。だからこそ、“相性”が重要になってくる。まさに映画も人も同じように思えるのです。
そうした考え方のもと、新しい映画を産み出そう!といざ机に向かうと、力んでしまってなかなか考えがまとまりませんでした。そんな時、真っ先に思ったことはオリジナリティのある作品にしたい、という強い気持ちでした。そこで、次にオリジナリティとは何か?という問いを考えてみたところ、それは突き詰めていけば、最終的