アジア象と象を守る人々の物語を通して自然、動物、人のつながりを見直す映画の制作

アジア象と象を守る人々の物語を通して自然、動物、人のつながりを見直す映画の制作
コロナ禍で観光客が消えたタイ。象の観光施設は閉鎖が続き約3700頭の象が飢餓や病気で苦しんでいる。タイの観光を支える象は苦難の運命を生きてきた。その象たちを懸命に守る人々がいる。言葉をもたない「エレファントの叫び」に耳を傾け、象と人間の物語をドキュメントすることで自然、動物、人のつながりを見直す。

3)森林破壊の現状の撮影&空撮(タイ東北部)
4)カレン族の人々の象との暮らし、象を讃える伝統行事の撮影(タイ西部ターク県)
5)象を育て有機農業を営む「カレン・エレファントホーム」運営者の撮影(タイ北部)
6)象の保護活動を進める人々のインタビュー(タイ北部が中心)
7)象観光ビジネス関係者のインタビュー(タイ北部とタイ中部)
8)象に関する有識者、専門家のインタビュー(タイ国内全域)
上記撮影は2022年7月にクランクアップ予定。

なおご支援に対するみなさまへのお礼は「リターン」のページに詳しく紹介していますが、リターンの内容にはタイの象の支援につながるメニューを準備いたしました。お礼のメールとPC用のデスクトップ写真以外の、Tシャツや「象支援のサプライズケーキ」等はすべてセーブエレファント財団を通して象の支援に使われます。

編集が本格的に始まる2022年4月には、第2弾のクラウドファンディングを予定しています。第2弾の費用は海外の専門編集チームによる編集作業、音響や色調整等にかかるポストプロダクション全般に当てる計画です。撮影の進行状況や舞台裏でのハプニングなどはソーシャルメディアや映画専用サイトで随時、ご報告していきますので、引き続きご支援、応援のほどよろしくお願いいたします。

映画の主な登場人物

<動物保護活動家:サンドゥアン・レック・チャイラート>

少数高地民カム族の出身で1961年、北部タイの山深い村で生まれた。地域のシャーマンだった祖父から自然について多くを学び、森の動物たちを身近に感じて成長する。子ども時代の自然や動物とのふれあい、森林伐採の現場で重労働にあえぐ象を見たことから、個人的に象の保護活動を始める。1996年、観光向けの象施設「エレファント・ネイチャーパーク」を開設し、2000年代に動物保護をポリシーとする運営に移行。同施設には104頭のゾウ、犬、ネコ、馬、水牛、猿など約5000匹の動物たちが保護されている。

セーブ・エレファント財団の創設者でもある同氏は、絶滅危惧種でもあるアジア象の保護のために海外から支援を得て積極的な活動を展開。歴史的に象を家畜化してきたタイでは、ゾウに対する意識変革は容易ではない。しかしその地道な努力はナショナルジオグラフィック、BBC等で伝えられ、2005年にはタイム誌「アジアのヒーロー」、2010年には当時のヒラリー・クリントン国務長官から「地球環境保全の6人の女性ヒーロー」に選出されるなど、国際的に高い評価を得ている。現在はタイ国会内の動物保護諮問委員会の副代表を務め、野生象、使役象(観光象)の保護や提言を進めると同時に、オンラインメディアを通じて世界の人々に象や動物たちの現状、自然保護の重要性を伝え続けている。

上記ビデオは私たちが同行撮影した象の救助保護活動の一部です。映画「エレファントの叫び」のインスタグラムで「自由への旅、カイムックとパイリン物語」10回シリーズをご覧いただけます。

<「カレン・エレファントホーム」運営者で象の飼育師:クリアンクライ・ディヌ>

少数高地民カレン族出身で3世代にわたって象を飼育している。象の認定飼育師の資格を取り、祖父母から受け継いだ象とともに複数のエレファントキャンプ(象観光施設)で出稼ぎ飼育師として働いた。2018年に亡くなった母象メートーコーの子供たちが現在、ともに暮らしている兄弟象クンムンとドド。

出稼ぎ飼育師の仕事に疲れ、象の酷使にも疑問を抱いていた時