病気がち」というイメージなどを持っている人が半数近くと比較的多く見られました。しかし以下のデータによってもそれらは、必ずしもあてはまらないように思います。
高齢者が一人暮らし→ 2001年(総務省統計局)で高齢者人口に占める一人暮らしの割合は男性7.6%、女性17.8%平均して13.6%となっています。80%以上が一人暮らしでないことが分かります。
高齢者は病気がち→ 2013年(内閣府)の時点で日常生活動作に影響がある高齢者の割合は1000人あたり258.2人となっています。他の年代よりは多いとはいえ大半の人は、私たちが考えるほど多くの方が病気がちではないことが分かります。
健康寿命も2001年の男性69.4歳や女性の72.65歳に比べ、2013年では男性71.19歳、女性74.21歳とより伸びています。
課題と向き合うきっかけ
大学院を修了後、就職しましたが、就職にあたり年齢制限が強く、年齢を理由に面接や筆記試験さえ受けさせてもらえない経験を幾度かしました。ある時も洋服を買いに行ったら、店員さんから「それ若者用ですがいいですか?」と聞かれたりしました。またある時、卒業生と道端で会って話していると「あ、援助交際だ」といわれたりしたこと。どうも何か変だなーと思っていたころ、30歳の同僚から「私は80歳の友人がいて、その人と毎週話すのが楽しみなんだ」といわれ、同世代としか話が合わないと信じていた私には、何か新鮮な人間関係があるのを感じました。丁度このころ色々海外の書籍や雑誌をみてエイジズムが欧米で認識されているのを知りました。
このプロジェクトで実現したいこと
郵便局の広告や市民活動センター掲示板等により年齢差別の問題に関心を持ってもらい、エイジズムに関するホームページ「こんにちは、エイジズム!」をつうじて、エイジズムの具体的な内容を知っていただいたり、全国の色々な差別問題に取り組む人々やエイジズムに関心を持つ方々と多様な意見交換をしたい。
エイジズムの弊害についてポスターやチラシ広告を媒体にして、他の差別同様、異年齢間における不平等(年齢格差)があることや、どんな年齢の人も大切な命であり、「時代が違う」、「もう古い」といった言葉で排除しないということを多くの方々に訴えたい。
具体的には、
a)「ばばあ」「じじい」「おばさん」「おっさん」「いい年して」などが年齢差別用語であり、使用することの無意味さを訴える。
b)雇用、資格試験、アルバイトやパートの雇用止め(最近多い表向きは年齢不問と言いながら、書類の時点で年齢だけで不採用にするもの)など年齢制限を解消を目指します。その第一歩として、履歴書に生年月日(月日はOK)を書く欄をなくすよう働きかけます。
c)ある年齢以上になるとエイジズムが高齢者差別にもつながる可能性考えられ、脱年齢社会を目標に、年齢は必要以上「言わない」「聞かない」「(第三者の年齢を)教えない」をスローガンに相手の気持ちを考えず、むやみに他人に年齢を聞きたがる傾向をあらためるよう訴えたい。
上記のことを踏まえて、今回のプロジェクトを行いたいと思っています。
応援メッセージ
岡田千加夫先生は、教育に携わりながら、20年以上前からエイジズムに関心を持ち、エイジズム研究会や講演会などを行っていらっしゃいました。しかしエイジズムの影響は単に高齢者だけでははなく、非高齢者である40~50代の方にも多くの影響があることが分かり、今回のプロジェクトを開始されました。今回のプロジェクトが多くの有識者の方々に賛同を得て発展するこ