んの美味しそうなケーキに魅了されるお客さまの笑顔を見て
「この子は、この道であれば生きていけるかもしれない。」
そう思うようになりました。
自分を初めて認めてくれた場を経験し、みいちゃんは、再び、学校に行けるようになりました。
(写真:小学5年生の時 みいちゃんのスイーツカフェ開催時の様子)
そして、みいちゃんが、唯一、自分の思いを発信できるインスタグラムで
「いつか自分のお店が持ちたい」
と発信するようになったみいちゃん。
当時の私は、母として、自宅以外の場面で、植物人間のように変貌する みいちゃんの外出先の様子に悲しみしかなく
「今日を生きる」 という事だけで精一杯でした。
「明日頑張ってみよう」
と思えるチャンスがあるのであれば、それを大人になるまで待つという選択肢はありませんでした。
みいちゃんには、今すぐにでも自分が自由になる居場所を作ってあげたい。環境に慣れるまでに3年かかるみいちゃんの特性を一番理解している母の私には「大人になるまで夢を温めておく」という選択肢はなかったのです。
こうして完成した「さんかく屋根のみいちゃんのお菓子工房」は、頑張ってきたみいちゃんへのご褒美となったのです。
(写真 みいちゃんのお菓子工房 みいちゃんの居場所)
みいちゃんは、飛び上がるほど喜んで、毎日毎日、この工房に通い、お菓子を作り続けました。
そうして、みいちゃんのケーキ屋さんは、2020年1月にプレOPENする事になります。
みいちゃんが小学6年生の時の事です。
みんなより少し早い実践現場での社会適用訓練の開始でした。
(写真 みいちゃんのおまかせホールケーキ みいちゃんのお菓子工房にて予約制にて販売中)
(写真 みいちゃんが工房で生み出す数々の可愛いショートケーキ)
~ みいちゃんのコミュニケーション方法 ~
みいちゃんは「みいちゃんのお菓子工房」の店長ですが、今のみいちゃんには、声は必要ありません。
お菓子が、みいちゃんの思いを語ってくれるようになったからです。
「でもいつか、みいちゃんは、話せるようになるんだよ。」
「ずっと話せないわけじゃないんだよ。」
という事は本人に常に伝えています。
みいちゃん自身が自分を変えようと思うタイミング。
心が病を乗り越える瞬間。
あせらず待とうと思います。
~ みいちゃんの環境を一番に ~
1つ ブレずにいようと思う事があります。
みいちゃんのお店は、みいちゃんが好きな時に好きなだけスイーツを作るお店なのです。
心がおどるような楽しめる環境作りが、みいちゃん自らが成長できる空間なのです。
負担をかけ過ぎないように配慮しながら、母の私がうまくマネジメントしています。
結果、売上は二の次。それは、赤字経営のはじまりでした。
(写真 みいちゃんの社会適用訓練として月に2回、20組様の来店予約制で販売をしています)
~ 想定してない出来事 ~
当初、みいちゃんのケーキ屋さんに行列ができる事すら想定していませんでした。
住宅街に建てたのも「知る人ぞ知るケーキ屋さん」として細々と営業しながら、みいちゃんが成長していければと思っていたのです。
それが、毎回、行列ができるようになり、みいちゃんのケーキはすぐに売り切れました。
(写真 月に2回 日曜日に販売しているみいちゃんのショートケーキ達)
オンラインショップの注文は最大6か月待ちでした。みいちゃんの生産能力では、お菓子の量が作れず、どんどん注文