そんな記事を書いている記者が自分で食べろ」といった具合に、コメント欄がよく荒れています。笑
もちろん、食の選択は自由であるべきですから、強制するつもりはありません。
しかし、先入観だけで判断することなく、多様な食材の1つとしてその魅力や可能性を正しくお伝えしたいので、まずは食べてみた上で判断して欲しいと思っています。
これは、何も「昆虫食」に限ったことではありません。
日本人は同調圧力に弱いと言われがちですが、「LGBTQ」をはじめとした、多様な価値を尊重し認め合う社会にも通じることではないかと考えています。
ところが、少子高齢化がますます進んでいる今の日本で、「人口増」と言われても実感が湧かないですし、「食料危機」と言われても、「フードロス」が問題となる昨今、ピンと来ないのは事実です。
一過性の話題で終わることなく、継続して口にしていただけるような普及を進めていくために、必要なことは何か。
SDGsという言葉だけに踊らされて昆虫を口にするのではなく、どうすれば浸透するのか・・・
突き詰めると、シンプルに「美味しいこと」が一番重要ではないでしょうか。
商品開発のこだわり
(1)レシピについて
今回、レシピはミシュラン星付きレストランで修業を積み、YouTubeでも一緒に調理を手伝ってくれるシェフ・川辺駿さんが担当します。
また、コオロギパウダーを使うのみではなく、「豚肉」を一切使わず、「大豆ミート」のミンチ肉を主体とし、さらなる気候変動への配慮を実現しました。
コオロギはエビやカニなどの甲殻類に近い生き物です。魚介や海鮮似た風味が漂う味わいとなっています。
パウダーが水を吸うこともあり、苦労しましたが、シェフと試作を重ね、製造工場の協力もいただきながら、配合する割合を変えながら美味しく召し上がっていただける割合にたどり着きました。
レシピ考案者 川辺駿さんよりコメント
かずきくんの活動をサポートするようになり、未知の食材に出会って1年半ほどになります。これまで、「ツクツクボウシ」「コガネムシ」といった謎の食材を持ち込まれるたびに、頭を抱える日々でしたが(苦笑)、その中で、一番多く触れてきた食材がコオロギです。
海鮮、かつお節、魚介のダシ・・・陸のエビとでも言うのでしょうか、加えることで味に深みが出る、不思議な食材です。
餃子の旨味は「豚の脂」に由来するところが大きいですが、豚肉の代わりにコオロギの旨味がしっかり補っており、植物・動物由来のタンパク質がバランスよく配合されて、ヘルシーに仕上がっていると思います。
(2)コオロギのこだわり
現在、養殖技術が確立しているコオロギは2種類あり、ひとつがヨーロッパイエコオロギ、もう1種がフタホシコオロギです。
一般的に、「ヨーロッパイエコオロギ」は比較的タンパクな味わいと言われています。
餃子の皮には「ヨーロッパイエコオロギ」を配合し、香ばしさを加えました。
具材には、ヨーロッパイエコオロギに加えて、味わいの深さが特徴と言われる「フタホシコオロギ」を使用し、餃子の具材の強い味わいに負けないコクを追加。
ヨーロッパイエコオロギ(写真提供:FUTURENAUT(株))
コオロギはGMP認証を受けたタイの農場(室内)で養殖されています。
収穫後、直ちにHACCP認証を受けた工場で洗浄(UV殺菌)、加熱処理(沸騰水で40分、オーブンで7時間)し、粉末加工されます。これを真空パックにして日本に輸入しています。
(3)餃子の皮や具材へのこだわり
今回、愛知県豊橋市の工場でひとつひとつ丁寧に製造されてい