素材そのままをしっかり味わってほしいという想いもしっかり包みこんでいます。
「子どもから大人まで食卓の中心に昆虫料理を囲んで共有して欲しい」
そんな、そう遠くない未来を思い浮かべて、コオロギコーヒーでは成し遂げることが難しかった真の昆虫食の普及ため、「入門」から脱却した昆虫食のネクストステージを「コオロギ餃子」に託すことにしました。
昆虫食について(初めて昆虫食を目にする方に)
昆虫食が徐々に認知を広げてきたことを知っている方は多いと思います。何となく環境にいいらしいということを知っている方も増えてきたように感じています。
そもそも、なぜ昆虫食が注目を浴びているのか、初めての方向けに、ご説明したいと思います。
まず、前提として、世界の人口増加に伴うタンパク源の不足及び、地球温暖化の深刻な影響が世界中で現れていることが上げられます。
地球の人口は2050年には100億人に迫る勢いで増加し、2100年には100億人を突破すると言われています。
また、世界の平均気温は年々上昇を続け、南極の氷は解け、気候変動の影響は世界中で引き起こされています。
日本でも毎年のように、全国のどこかで大水害や土砂災害が起こっています。
こうした中、2013年には、国連の世界食糧機関(FAO)が昆虫食に関する報告書を発表しました。
奈良県のイベントで提供した食用昆虫を使ったメニューの数々
これまで、アンダーグラウンド・サブカルチャーでしかなかった昆虫食が一気に注目を浴びた転機となる出来事です。
例えば、牛肉の場合、可食部を1kg増やすのに25kgのえさが必要ですが、コオロギの場合は2.1kgのえさで済みます。
同様に、牛肉は水22,000ℓ以上を必要とするのに比べ、コオロギは420ℓです。
体重1㎏の増加に対する温室効果ガスの排出量に至っては、牛肉の1/1780です。
コオロギと畜産を比較した図・提供・FUTURENAUT(株)
報告書では、昆虫食が食料危機や気候変動に有効な可能性を秘めていると指摘しています。
そして、最近は、「SDGs」(えすでぃーじーず)という言葉をよく聞くようになりましたが、昆虫食にはこのSDGsを推進することができる可能性を秘めていると言われています。
例えば、貧困をなくすために、コオロギ養殖をビジネスにすることができます。
タイのコオロギ養殖(提供:昆虫エネルギー研究所 佐藤 裕一さん)
また、比較的、初期投資が少なくても始められるため、途上国で新たな仕事として興すことができます。
タイ東北部には村民の8割近くがコオロギ養殖に従事している村があり、主要産業になっている(提供:昆虫エネルギー研究所 佐藤 裕一さん)
タンパク質以外の栄養も豊富ですので、栄養を改善し、飢餓を減らすことにも貢献できます。
そして、排出される温室効果ガスが少なく、気候変動対策になると言われています。
一方で、「SDGs」という言葉だけが独り歩きし、地球に優しいことをしているという錯覚に陥ることは避けなければいけません。
真に、気候変動対策になり、今後も人と地球が今後も住めるようにはどうしていくべきか、経済や社会のあり方を真剣に考えるべきところまで来ていることを
開発にあたっての考え方
なるほど、昆虫を食べることはSDGsを推進できるのかと言っても、それだけが理由で実際に口にするのは依然として、日本では抵抗があるでしょう。
これまで何度かYahoo!のニュースで取り上げていただいたことがありますが、そのたびに「食べたきゃ勝手に食え、強制するな」「