実際の社会や生活で生きて働く知識及び技能」ですが, オンラインで遠く離れた場所に実際に住む人々との関わりを通じ, 教育における真正性(リアル)を追求しながらも, 語学力やコミュニケーション能力の向上, そしてZOOMなどを活用した情報機器活用能力の習得にも役立つと信じています。
また, 三つ目の「未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力」についても, ここでは「異質な他者」と書かせていただきましたが, 自分とは異なる文化的背景やバックグラウンドを持つ他者との対話の中で生まれる問題意識こそ, 主体的な深い学びの実現につながると考えています。
しかしながら, 自分から手をあげて質問することや, 他の人の意見に反応し, ディスカッションを続けていくことに慣れていない生徒も多いため, 上記の目的を達成するためにはセッション前の指導が必須になってきます。
実際, 1月に広島市内の公立高校とアフガニスタン・カブール市内の中高一貫校で90分のセッションを計5回行ったのですが, セッション前の指導があった回となかった回では参加者の積極性や学びの深さに大変大きな差が見られました。
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「事前授業では, 何度かディスカッションを重ねて見えてきた『ディスカッションをする上で大切なマインドセットや質問の仕方』など, 普段の授業ではあまり学習する機会がない部分について, 生徒の率直な意見や感想を聞きながら, 丁寧に指導をいただきました。英語力については, 一朝一夕には伸びないですが, マインドセットや質問のテクニックを学ぶことで, ディスカッションより充実させる助けになりました。」(広島市内の公立高校 教諭)
自分ごと化プロジェクトでは, 国際プログラムの敷居の高さを取り払い, 英語力に縛れらず誰もが参加できるということを大切にしています。
そのために必要になってくるのが, オーガナイザーという存在です。オーガナイザーの主な役割として, セッションの司会・進行, 通訳, ミニ講義用のスライドの事前準備, そして(学校単位での実施の際は)事前学習会の運営などが挙げられます。
当然ながら参加者の中には, 国際プログラムに初めて参加する人もいます。
そのため, 各グループにオーガナイザーを配置することで, 参加者一人一人の個性や不安を理解した上で, 疑問を引き出し, 参加者が能動的に発言できる環境を作ることに努めています。
週一回, 60分から90分という限られた時間を参加者にとって有意義なものにしていくためには, オーガナイザーの存在は必要不可欠です。
①セッション実施費用(人件費):140万円
②営業関連費用(広告作成費, ウェブサイト管理費, zoomアカウント費, 交通費など):10万円
③Goodmorningに対する手数料+税:16万5千円
特に学校同士でのセッションで上記のような質の高いオーガナイザーを持続的に確保するためにも, 毎週のセッションを通してオーガナイザーを育成することが必須だと考えています。
また, セッション前の指導も彼らが担当することを加味すると, それに見合うだけの対価が必要だと考えています。
2021年度はより多くの中高等学校に働きかけ, 今までさほど社会課題に興味を持つきっかけがなかった, そして英語で諸外国の若者と話をすることなんてなかったような人に