アジア象と象を守る人々の物語を通して自然、動物、人のつながりを見直す映画の制作

アジア象と象を守る人々の物語を通して自然、動物、人のつながりを見直す映画の制作
コロナ禍で観光客が消えたタイ。象の観光施設は閉鎖が続き約3700頭の象が飢餓や病気で苦しんでいる。タイの観光を支える象は苦難の運命を生きてきた。その象たちを懸命に守る人々がいる。言葉をもたない「エレファントの叫び」に耳を傾け、象と人間の物語をドキュメントすることで自然、動物、人のつながりを見直す。

映画「エレファントの叫び」の主な舞台「エレファント・ネーチャーパーク」には、タイ国内の象観光施設から救助保護された104頭が暮らしている。写真は1歳4ヶ月の子象ワンマイとその家族。

<はじめに>

初めまして。ドキュメンタリー写真家、映像制作者の奥野安彦と申します。2004年からタイのチェンマイを拠点に映像制作の仕事をしています。今回、自主制作のドキュメンタリー映画「エレファントの叫び 〜 Roars of the Elephant」のプロジェクトを立ち上げました。タイの観光業で苦難の道を歩んできたアジア象と象を守る人々の物語を通して自然、動物、人間のつながりを見直す映画を目指しています。

この映画は現場に継続的に通って象と人の深い関係を映像化するプロジェクトで日本人、タイ人、カナダ人の混成チームで2021年4月から調査と撮影を始めました。2022年半ばのクランクアップ、2023年の完成、国際映画祭参加を目標に現在もチェンマイ周辺とタイ各地で撮影を続けています。

自然環境や野生動物の保護と同時に近年、動物園のあり方や動物全般に対する保護意識も国際的に高まってきています。人間とともに生きてきたアジア象たちが今、コロナ禍で苦しんでいます。日本の方々にも映画「エレファントの叫び」に関心をもっていただき、身近なところから自然、動物、人間のつながりを考えていただければと思います。映画制作へのご支援、ご協力どうぞよろしくお願いいたします。ご支援いただく費用の使途や今後の撮影内容は本ページの後半をお読みください。ではまずドキュメンタリー映画「エレファントの叫び」の予告編をご覧下さい。

ドキュメンタリー映画の主な舞台は、タイ北部にある象の保護観光施設「エレファント・ネーチャーパーク(ENP)」です。ここには104頭の象をはじめ、洪水や動物売買の市場から救助された約5000匹もの動物たちがくらし、250人ほどのタイ、ミャンマー、少数民族の人々が働いています。観光客の入場料収入で運営の大半がまかなわれていた同施設も昨年3月から、コロナ禍で窮状が続いています。

苦しい運営状況を乗り越えながら、象や動物たちの救助と保護に奮闘し続けているのがエレファント・ネーチャーパーク(ENP)と「セーブエレファント財団」の創設者であり、映画「エレファントの叫び」の主人公でもあるタイ人女性、サンドゥアン・レック・チャイラート氏(以後、レックさん)です。

象を守ることに人生を捧げるレックさん、象の保護活動を舞台裏で支える飼育師、獣医師のほか、祖父母から受け継いだ象を大切に守りながら有機農業で苦境を生き延びるカレン族の象の所有者、経営難で象を手放す象観光施設の経営者など、カメラはコロナ禍による象の窮状と象とともに生きる人々の日常や肉声に迫りながら、象と人間の物語を描き出していきます。さて、ここで映画の中心舞台となるエレファント・ネーチャーパークをショートビデオでご紹介します。

<チェンマイから60キロ北にあるエレファント・ネーチャーパーク>

アジア象の基礎情報、撮影の進行状況、撮影映像の一部は以下でご覧いただけます。

「エレファントの叫び」映画制作サイト

「エレファントの叫び」インスタグラム

<タイ、チェンマイから象のトンイーとご挨拶>

改めまして、ドキュメンタリー映画「エレファントの叫び」の監督の奥野安彦です。私の詳しい経歴は本ページの最後、または映画サイトをお読みいただくとして、少しだけ私とパートナーの佐保美恵子の紹介をさせてください。

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