だわりが詰まっています。▲ カードを扱うときは縦型に持つと使いやすいです。
まず、y字の切り込みの入っただけのシンプルなカードスロットですが、カード2枚を上下に仕分けして収納することができるようになっています。
1枚目のカードは「y」の字の「v」の部分に納め、
2枚目は「y」の字の「/」の部分に納めます。
すると「>」の部分が「本のしおり」のような役割を果たし、1箇所に2枚のカードを上下に仕分けすることができます。
また「しおり」の厚みによって、2枚のカードの間に少しのスキマができますので、カードに指がかかりやすく、とても取り出しやすくなっています。
「しおり」の上にくるカードは、圧倒的に取り出しやすいので、日常的に一番よく使うカードを収納することをオススメしています。
(反対に「しおり」の下には、運転免許証などの、取り出す機会の少ないカードがオススメです。)
手前から⇄奥から。アクセスしやすいカードポケット
カード収納は、ストック用にもう一つ設けました。収納を形状の違う2箇所に振り分けることで、自然と用途に応じて整理することになります。このストック用のポケットにはカード3枚を収納できます。
ポケットをヒンジ状に札入れから独立させることで、手前、奥とどちらからでもアクセスできるように工夫してあります。
指で掴める面積が大きく出し入れしやすいです。
鍵も収納できます
また、コインケースの裏側は、隠しポケットとして利用できるようになっています。
鍵一本程度なら、ここに収納できます。
光の戯れが、魔法の色を生む。伝統技法「箔くすべ」
今回のプロジェクトでは、しろがね(白)、中金色、赤貝、紫、青貝、黒箔の6色からお選び頂けます。
どの色も銀箔を牛革に貼って製作しています。しろがね(白)を除く5色は「箔くすべ」という技法で変色させた箔を用いています。
「箔くすべ」は、箔に着色を行う技法ではありません。硫黄と松脂を加熱した気化ガスで薫燻し、箔の表面を硫化させることで光の干渉現象から色を獲得する伝統的な技法です。
銀箔は薫燻によって硫化が進行し、徐々に色が移り変わっていきます。
(しろがね(本銀箔)→ 中金色 → 赤貝 → 紫 → 青貝 → 黒箔)
また、この伝統技術は、彩色技法であると同時に【エイジング加工】でもある点が特徴的です。
「硫化」とは即ち「錆び」であり、エイジングです。
結局、6色の銀箔は、年齢(エイジング)は異なれど同じ銀箔であるとも言えます。
銀箔は通常、大気中に含まれる硫黄酸化物と反応を続け56年かけて自然と黒箔に到ります。
箔くすべ技法の場合、硫黄の煙で燻すことで、自然が長い歳月をかけて作り出す表情を先取りしている訳です。この黒箔は、「燻(いぶ)し銀」とも呼ばれ、古くから好まれてきました。
硫化(錆び)を劣化としてだけではなく「成熟」(=渋さ)と肯定的に捉える日本人独特の感性が、ここに生きています。世界でも類をみない、日本でしか行われていない加工方法です。
もともと滋味深い輝きをそなえる箔ですが、ご使用後も大気中に含まれる硫黄成分との反応は続き、使い続けることで経年変化と手沢により、一層、味わいが増していきます。是非、長い時間の中での変化を楽しんでいただけましたら幸いです。
次の6色からお選び頂けます。
銀は、光の97%をはね返す最も「白い」金属です。他のどんな金属も銀には及びません。そのため、金(こがね)と並ぶ「しろがね」として特別視されてきました。目の覚めるような気品溢れる白色です。
「中金