いと考えております。
2.幼児教育の専門家が監修
物語に関しては、ネクストエージが原案を出し、仙台青葉学院短期大学こども学科の小野瀬剛志教授とそのゼミ生で作り上げました。小野瀬教授がSDGs教育の専門家として監修し、ゼミ生が練りに練った提案をネクストエージと活発に議論しました。
写真:紙芝居について活発に議論するゼミ生と小野瀬教授
単純なストーリーで非常に分かりやすくしている一方で、幼児教育の観点を幾重にも配慮し、幼児がSDGsに触れる最初のきっかけとして相応しいように創意工夫されています。
関係者それぞれの並々ならぬ情熱がゆえに、すんなりと完成したものではありません。そうした過程を経たからこそ、高い品質のものに仕上げることができたと考えております。
3.誰もが知っている昔話をアレンジ。
そして、一番の普及のミソは誰もが知っている昔話(浦島太郎、わらしべ長者、かぐや姫の計3話)をアレンジしたことです。
新たな登場人物を出して0から認知してもらうよりも、絶大なる認知力を活かして、幼児も大人もとっつきやすいものにしました。
読み手の大人も、子どもと共にSDGsを考えていく良いきっかけになるでしょう。
誰もがSDGsにアクセスできる、それが「ENA kamishibai」です。
紙芝居の全文紹介
第1話 ”うらしまじろう”
➡SDGsターゲット 「14. 海の豊かさを守ろう」
【関連する社会状況】
1964年~2014年の 50年間で、世界のプラスチック生産量は20倍以上に急増していて、毎年少なくとも800万トンものプラスチックが海に流れ出てしまっています。
このままだと、海のプラスチックの量は、2050年までには魚の量を上回ってしまいます。
※参照:環境省「海洋ごみとマイクロプラスチックに 関する環境省の取組」(2016年12月10日)
(1枚目)
表紙とタイトル
(2枚目)
みんなが知っている浦島太郎の話のおさらいをし、今回は別のうらしまさんのお話であると紹介。
(3枚目)
ある日、浜辺を歩いていたうらしまじろうは、泣いているカメを見つけました。「どうしたんですか?」。うらしまじろうはカメに言いました。
(4枚目)
カメは言いました。
『手に釣り糸がからまってとれなくなったのです』。
うらしまじろうは、カメに絡まっていた釣り糸をとって、包帯を巻いてあげました。
カメは、お礼を言って、海に帰っていきました。
(5枚目)
それから何日かたって、うらしまじろうは、またカメが浜辺で泣いているのを見つけました。
『今度はどうしたんですか?』
カメは言いました。
『食べたクラゲがのどにひっかかって取れないんです』
カメののどにひっかかっていたのは、小さな赤いくしでした。
うらしまじろうがそれを取ってあげると、カメはお礼を言って、海に帰っていきました。
(6枚目)
そんなことが続いたある日、うらしまじろうは村人たちを集めて、言いました。
『この中にカメを傷つけたものがおる。』
村人たちは顔を見合わせて、言いました。
『私はカメを傷つけてなんかいませんよ。三郎さんじゃないですか?』
『いえ、私もそんなことはしませんよ。四郎さんじゃないですか?』
『いえいえ、私もそんなことはしてません。五郎さんじゃないですか?』
『いえいえ、とんでもない。六郎さんじゃないですか?』
そして、最後に、村人たちは口をそろえて、こういいました。
『いったい誰がそんなことをしたんですか?』
(7枚目)