衛星データとAIを活用してバーチャル空間に「世界」を自動生成するプロジェクト

衛星データとAIを活用してバーチャル空間に「世界」を自動生成するプロジェクト
衛星データを活用してバーチャル空間に「世界」を自動生成するAIを開発中で、AIが作るバーチャル世界のスポンサーを募集しています。映画『マトリックス』『レディ・プレイヤー1』『サマーウォーズ』『竜とそばかすの姫』のように、人類が仮想空間で生活するための未来のインフラを創りたいと考えています。

プロジェクトの概要

衛星データと3DCG技術を活用してバーチャル空間に「もう1つの世界」を自動生成するAIを開発しています。人工衛星から取得できる地上の静止画像と標高データに機械学習を行い、地上の構造物を自動で検出・分類・構造化した上で、AIに地上の3Dモデルを自動生成させ、3DCG技術によって石・鉄・植物・ガラスなどの細かな材質も自動的に再現。これらを一つのシステムとして統合することで実現しています。下記の動画は東京都内の一部の地域をAIに再現させたものです。

Google Earthに代表される従来の3D地球儀は衛星写真や航空写真を3Dモデルに貼り付けた形で提供されることが一般的でしたが、俯瞰的な視点での地上を再現するには向く一方で、人間が歩く一人称視点では写真の解像度が足りず劣化してしまい、VR・ゲーム・映像制作・自動運転など高度なビジュアルが求められる領域では活用が進んでいませんでした。

今回開発したAIアルゴリズムは、従来の3D地球儀が苦手とする人間視点(一人称視点)での3Dモデルを自動生成することを得意とし、近い距離でも景観が劣化しにくいためVRやゲームや映像制作といった三次元空間を人間の視点で動き回るような用途にも活用しやすい利点があります。

衛星データに機械学習をかけて地上の構造物の意味(物体の種類・形状・色・材質・高さ・広さ・役割など)をシステムに一度理解させた上で3Dモデルに再変換をかけているため、物体に近づいても景観を劣化させずに表現することが可能になっています。

また、従来の3D地球儀だと写真に写り込んだ看板や広告などの肖像権や著作権を犯した状態で提供されることが大半で、企業がそのまま活用するのは法的にグレーな状態が続いていました。今回は地上の構造物を学習させた上で、AIによって現実世界の看板などを除いた形で3Dモデルを自動生成させる手法をとっているので、従来のグレーゾーンの問題も気にせずに利用できるというメリットがあります。

これから、AIによって自動生成された世界の3Dモデルを誰でも無料で使えるように無償配布していきたいと考えています。
ビジョン:人類が仮想空間で生活する未来の実現へ

映画『マトリックス』『レディ・プレイヤー1』『サマーウォーズ』『ソードアートオンライン』『HELLO WORLD』や、最近では『竜とそばかす姫』など人類がバーチャル空間で生活していく様を描いたSF作品は多数あります。これらは数十年先のずっと先の未来と考えられてきましたが、バーチャル空間で暮らす生活はテクノロジーの進化によって「すぐ目の前で実現しえる未来」に変わりつつあります。

VRデバイスがさらに普及してくると、SNSのアカウントを作るように手軽に現実と錯覚するクオリティのバーチャル世界を作って、日常的に様々な活動を展開していくことが想像ができます。

もし、誰もがバーチャル空間上に新しい世界を作り出す力を手に入れ、生まれた瞬間から縛られてきた人種・性別・容姿・環境などの制約から解放され、自分の運命を変えることができるようになれば、多くの人が今とは全く違う可能性を掴むことができると思います。

物理における宇宙の仮説の中に「マルチバース(多元宇宙)」という概念がありますが、これは私たちの住む物理的な宇宙は一つではなく複数の宇宙が並行で存在しているという考えです。これと同じように、人間の認識の中にある世界も、多種多様な世界があらゆる方向に分かれて広がっていき、並行で重なり合いながらも無限に拡張していくようなイメージに近づい