を語るの?」と思われた方に、その理由を説明させてください。
まず歴史を見ると、妊婦や女性の権利を守るために、女性たちはもう充分すぎるほど闘ってきました。そして、妊娠・出産・育児において、ひとりぼっちでがんばるママが多すぎると思うのです。
以下の、日本の現状を表すデータを見ると一目瞭然。
・出産・育児は、女性の負担が非常に大きく、出産を機におよそ半数の女性が第一線から退いている(※5)。
・そんな状況にありながらーー日本で取れる育児休暇は世界一長いにも関わらず(※6)ーー日本男性の育児休暇取得率は7.5%と世界的に低い水準(※7)。
・さらに近年、産後のうつ・自殺の実態と、精神的負担や孤独を感じる母が多くいることが明るみに(※8)。
今こそ、男性が女性の権利のために立ち上がり、「バースパートナー」は伴侶にもっと寄りそうべきだと思うのです(後述しますが、バースパートナーとは男性に限りません)。
ずっと在宅勤務のぼくは、今回さらに仕事を半減させたことで、妊娠中は常に一緒に過ごし、お産の時はトイレ以外は離れず、妊娠と出産すべての時間を共有できました。
〈祈るように我が子を抱くRava〉今は無期限の育休を取り、妻と2人で育児に集中する日々を送っています。そんな一連の経験から、次の3つの想いを強く抱くようなったのです。
①育児という命を育むプロジェクトは、過去に関わった、億単位の予算を投入するビジネスや、全メディアをジャックするような宣伝施策と比較しても、これ以上に難しくて楽しくて、やりがいのある〝仕事〟はない!
②こんな「大仕事」をママだけに押し付けるのは非情すぎるし(というか絶対に無理!)、そもそも「こんな最高の経験」を放棄するなんてもったいない!
③「人類をふくむ全生物の〝命のゆりかご〟である海」を、息子はもちろん、子どもたちのために健全な状態で残したい。
あなたがもし女性なら、ぜひパートナーにこのプロジェクトのことをシェアしてみてください。パートナーを巻き込み、自身と大切な人を守るため、ぼくらと一緒に行動しませんか?
そして、危機に瀕する海の問題は、性別・年齢・国籍・宗教に関係なく、人類共通のテーマ。みんなで、生きとし生けるものすべての起源、美しき海を守るためにアクションを起こしませんか?
世界各国で、市民発のムーブメントが社会を動かしています。コロナ禍を受けて、古いシステムや悪しき慣習がアップデートを強いられています。だから、今こそがチャンスなのです。
〈クック諸島在住のイアオナとバースパートナー〉
ここで、短編と長編両方の総合プロデューサーで、ぼくにとっては姉貴のような存在、小澤汀さんにバトンを渡します。
だいすけさんからバトンを受け取りました、小澤汀です。
私は、NZの海辺に暮らしながら、NZ初の日本人女性プロデューサーとして独立し〝ザ・男社会〟ともいえる映像の世界で孤軍奮闘してきました。
短編を観た方々から、「続編はないの?」「長編が見たい!」という声をたくさんいただきました。そんな応援に支えられ、この度『Water Baby』のロングバージョンなるものを製作することが決定しました。
長編のタイトルは、『Pacific Mother』。
「社会が〝海と妊婦〟に優しくなれば、世界はもっとよくなる」
このメッセージを世界中に伝えていくために、『Water Baby』に引き続き、各国映画祭でのドキュメンタリー部門受賞を目指します(最高峰はアカデミー賞、エミー賞など!)。
この長編は、綺麗な海と女性が登場する