「屠体給餌」を推進してこられた「Wild meǽt Zoo(ワイルド ミート ズー)」様や、数少ない動物園専門のライター 森 由民 様をはじめ、様々な方々から、「屠体給餌」の意義や効果、捕獲の仕方や冷凍処理、低温加熱処理などの潜在的なリスクの排除策他、貴重なアドバイスやご指導を頂きました。
そして、「Wild meǽt Zoo(ワイルド ミート ズー)」様が策定されたマニュアルに沿って屠体肉を適正処理し、当園へ提供頂くのが、千葉市に本社を置くALSOK千葉株式会社様です。有害鳥獣捕獲・ジビエ加工業を業務展開されておられたALSOK千葉株式会社様との度重なる協議と準備を重ねた結果、当園は「屠体給餌」の取り組みに辿り着くことができたのです。
ALSOK千葉株式会社様は、これまでにも当園の様々なイベントへの資金協賛も頂いており、「屠体給餌」における連携も「地元への貢献」が1つのテーマとお聞きしています。いわば、地元の問題を地元のパートナーシップで解決を図る取り組みであり、‶ 地産地消 ” を実現する新たなカタチと言えます。
◆試験給餌で職員が驚いたライオンの食べる姿
昨年11月と12月に、ALSOK千葉株式会社様によって適正処理された屠体を、当園のライオン2頭に試験的に給餌してみました。
現在の通常飼料である馬肉の正肉や鶏頭では、ライオンはそれらをほぼ丸呑み状態で、採食時間も5分から10分程度です。しかし、皮や毛、骨が付いた生の状態に近い屠体肉では、のどをゴロゴロと鳴らし、肉塊に顔を擦り付けたり、舌で肉を削ぎ取るなど、これまでは決してみられなかった採食行動を観察することができ、採食時間は25分から40分と大幅に長くなったのです。これには職員一同大変な驚きでした。我々自身が「屠体給餌」の効果を目の当たりにした瞬間でした。
◆「屠体給餌」を「調査・研究」と「教育」的視点でとらえる
様々な学校・学術団体との連携を模索し、当園として改めて、「屠体給餌」の効果についての学術的調査・研究、検証も進めたいと考えています。
また「屠体給餌」を教育的視点でとらえ、以下のように整理しています。
①動物園における動物福祉について、学び、考える
②野生動物の本来の生態について、学び、考える
③地域の獣害問題について、学び、考える
事業化にあたってクラウドファンディングを活用するのは、これらの課題やテーマ、そして関連する様々な問題への ‶ 気づきや認知、知的欲求と好奇心の発動の機会 ” となることを期待し、広くこの取り組みへのご賛同とご支援を呼びかけさせて頂くためです。
◆「SDGs」にも繋がる具体的なアクションとして
日々かけがえのない命の輝きと尊厳に向き合う動物園。 ここは ‶ 生きた動物の展示を通して、「共生」や野生動物を含む自然環境、ひいては地球全体を守る事へと人々の関心を向かわせる機会を供する場 “ です。
2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す、地球上の誰もが取り組むべき 普遍的な行動・国際目標として、2015年の国連サミットで採択され、その推進加速が非常に重要となっている「SDGs(Sustainable Development Goals)=持続可能な開発目標」。そこには、「目標13:気候変動に具体的な対策を」、「目標14:海の豊かさを守ろう」、「目標15:陸の豊かさも守ろう」といった、環境分野や生物多様性の保全を理念としているものがあります。
「保全」や「共存」の理念に繋がるこのプロジェクトへ、多くの皆様からのご賛同、そ