ております。今回、行われる「屠体給餌」という試みの中には、「命の循環」の在り方や生態系の「保全」「共存」、等、様々なメッセージがあるかと思います。日本では、人々の生活を守るために害獣として駆除される動物が多くおり、その命が無駄に廃棄されている現実があります。私が研究対象とするチーターも、害獣として駆除される時代がありました。この「屠体給餌」という取り組みを通して、人と動物の共存の在り方や獣害問題について考え、理解を深める機会となることを期待しています。
●株式会社京葉学院 様
当社は、ライオン展示場のネーミングライツを取得し、オープン以来、「京葉学院ライオン校」とさせていただいております。この取り組みを通じて、野生本来の生き生きとした動物のすがたが子どもたちの好奇心・探究心を育むとともに、社会問題や環境問題について関心をもち、考え、学ぶきっかけとなることを期待しております。
●株式会社千葉銀行 様
「千葉銀行は、千葉市動物公園さまのお取組みに賛同し、応援します。」
千葉銀行は、有害鳥獣に苦しむ地域農家の被害縮小を目指し、有害鳥獣駆除代行とジビエ食肉流通を組み合わせたALSOK千葉株式会社さまの事業支援を行っています。
そして今回、千葉市動物公園さまの「屠体給餌プロジェクト」につきましても、SDGs(Sustainable Development Goals)の観点から素晴らしいお取組みであると考えます。本プロジェクトを心より応援いたします。
(各応援者様のメッセージの全文は、活動報告にてご紹介させていただきます!)
最後に、この「屠体給餌」という取り組みについて、園長 鏑木一誠からの、熱いメッセージを皆様に読んでいただきたく、ご紹介させていただきます。より専門的な視点で、動物たちのエンリッチメント向上プロジェクトの全体像をお伝えできると思います。
千葉市動物公園 鏑木園長からのメッセージ
千葉市動物公園のプロジェクトをご覧くださり、ありがとうございます。
このプロジェクトの立ち上げにあたっては、国内における「屠体給餌」を推進してこられた「Wild meǽt Zoo(ワイルド ミート ズー)」様や動物園ライター森由民様をはじめ、様々な方々から貴重なアドバイスやご指導を頂き、また、有害鳥獣捕獲・ジビエ加工業を業務展開されているALSOK千葉株式会社様(本社:千葉市)と、協議・準備を重ねてまいりました。
飼育動物のQOL向上のため、また、害獣問題の啓発・理解促進のため、多くの皆様からのご賛同、ご支援をこころよりお願い申し上げます!
屠体給餌という取り組みについて
◆「屠体給餌」の目的
動物園の4つの使命として「種の保存」「調査研究」「教育」「レクリエーション」が挙げられますが、これらの支柱となるのが、‶科学的基盤”と‶動物福祉”(動物の幸福な暮らし・心理的幸福の実現)の観点です。
この‶動物福祉”という理念のもと、動物の心理的幸福と種の特異的な行動の促進、行動の選択肢の増加を目的に、飼育環境を豊かにする具体的な方策を「環境エンリッチメント」と言い、「屠体給餌」の目的の一つは、この「環境エンリッチメント」の具体化です。
当園では、これまでも動物毎に工夫した給餌器の設置や、狩猟行動を刺激する「チーターラン」や「ミートキャッチャー」など様々な「環境エンリッチメント」の取り組みを行っており、その一部は「amazonほしい物リスト」によるご寄付により具体化できたものです。
野生動物は本来、それぞれが持つ生態の特徴を生かし、自ら狩り