寝付いたら再び制作の続きをするような日々を繰り返していた時、次男から言われた言葉です。
夜中に作業してたら次男が夜泣きで起きてしまい、寝かしつけにいったら
「パパ、おしごとがんばっていいよ。ひとりでねむれるから」
と、まだ覚えたての拙い言葉で一生懸命に話そうとしてきて、2歳の子供にまで心配させて気を遣わせてしまったことに気づいた時、思わず涙が出てしまって、ごめんね。ごめんね。と何度も謝りながら子供を抱きしめてと一緒に寝た日もありました。
今思えば、次男はぬくもりセンサーがついているかのように、離れるとすぐに起きてしまって次男から離れるのが大変で、寝かせないと作業ができない焦りもあって、寂しくて泣いているのに怒ってしまった日もありました。
そのため、次男は寝落ちした後も何度か起きては、怒られるからと思って我慢して寝ていた日もあったんじゃないかと思うと、結果的に課題が終わらない生徒が多くて、提出期間がその後で延長されたこともあったため、次男にも長男にも本当に可哀相なことをしてしまったと後悔しています。
下にある動画は、苦手な絵をアナログで藤波伸弥が1人で描き、企画から撮影・編集まで一人で行った個人制作です。
心身ともに限界で辛すぎて、正直にアニメーションの仕事はしたくないと思ってしまいました。
しかし、制作中に子どもたちが描いている絵を見てきて、自分たちのことだと理解していたこともあり、完成した映像作品を子どもたちが何度も何度も見たいと繰り返し再生しては、アニメーションの動きを真似して二人で手を取り合って笑っている子供たちを見た時に『頑張って良かった』と心から思い、卒業後もアニメーションの制作に関わる仕事をしようと今に至ります。
絵の苦手な藤波伸弥が一人で初めてアナログ作画した個人制作
今回のプロジェクトでは、主に藤波依里がCACANiを使用したデジタル作画で制作を行います。
完成したアニメーションを多くの人が見て、CACANiに興味を持っていただきたいと思います。
CACANiを含め、他のソフトでも同様に新しい機能を使い慣れるまでは時間がかかります。
CACANiの習得にかかる期間は誰しもが必要であり、切迫した制作スケジュールの中で未知数なものを取り入れることにリスクを感じる部分もあると思います。
そのリスクと可能性のあるメリットを比較してもらった時、数年前に導入していれば今の現状がどうなっていたかを想像してみてほしいと思います。
ハギルレコード公式サイト
https://www.hagireco.com
今回のプロジェクトで制作されたアニメーションが完成・公開されることで、各現場や個人の原画・動画担当者が、CACANiを使うことで作業環境がどう変わるのか明確にわかりやすくなると信じています。
そのために必要な労力は多大ですが、私たちがここで踏み留まるよりも突っ走るくらいの勢いで、プロジェクトを完遂させることに活動の全てを注ぎ込むことを決意して、クラウドファンディング企画を立ち上げました。
一回り年の離れた同期の学友が新人アニメーターとして社会に旅立ち、4月は学校と現場の違いや大変さに悩んでいた様子から、5月には少し慣れてきたという話を聞くと少し安心しました。
同時に社会経験のある私たちは、今までの職歴から異色な活動ではあると自らも感じつつ、アニメーターの環境改善に繋がるための大きな一歩のために使命感のようなものから、大きな不安を抱えながらも私たちのような小さな力でも何かを変えられると信じて、諦めずにプロジェクトを成し遂げ