日本初! 一丁焼き、チルド配送の高品質なたいやきの通信販売を立ち上げます

日本初! 一丁焼き、チルド配送の高品質なたいやきの通信販売を立ち上げます
東京・阿佐ヶ谷のたいやき ともえ庵がたいやきの通信販売を立ち上げます。専用のつぶあんを開発し、ご家庭で温め、焼き直した際に一番美味しく食べていただけるように仕上げました。一丁焼き(天然もの)のたいやきを冷凍ではなくチルド(冷蔵)便でお届けする、これまでになかったたいやきの通信販売です。

も焼きたてに近いおいしさで食べていただきたいと、色々な温め直し方を試行錯誤しました。オーブン、水蒸気を使うタイプのオーブントースター、ポップアップ式トースター、魚焼きグリル、フライパンで直接焼く・・・いずれの方法でも、十分温めるとつぶあんが乾燥してパサついてしまうのが避けられませんでした。

もうひとつ、たいやきが通信販売に向いていない理由は、冷凍するとつぶあんの風味が落ちるからです。
以前に別のお菓子を開発する際につぶあんの冷凍方法を試行錯誤したことがあります。かなりいろいろな方法を試した結果、一度冷凍したつぶあんはどうしても解凍時に風味が飛ぶということでした。甘みの強いつぶあんの場合には風味の低下はそれほど気にならないかもしれませんが、甘さを抑えたつぶあんでははっきりと違いがわかります。完全に美味しくなくなる訳ではありませんが、誰もが感じるくらいの味の差が出ます。

現在、数多くのたいやき店が通信販売をされていますが、すべて配送は冷凍です。日持ちを考えると仕方ないのですが、風味の低下は免れません。

【通信販売用のたいやきの開発】
おいしいたいやきを通信販売するには、これまでのたいやきでは無理だということがわかりました。水分が飛びにくいつぶあんを開発し、冷凍せずにチルド(冷蔵)便で送るしかありません。

・水分が飛びにくいつぶあん
水分が飛びにくいつぶあんは、つぶあんに寒天を加えることで実現しました。つぶあんは小豆の渋を切り、ゆっくりと膨らませ、最後に砂糖を合わせて練るのですが、この最終工程で寒天を加えるのです。

文字にすると簡単に見えますが、寒天を加えるタイミングと量を見極めるのに苦労しました。寒天の量が多い程、水分を保持力は高まりますが、量が多すぎるとつぶあんが羊羹のように固まってしまいます。ともえ庵のたいやきは、低糖度でさっぱりと食べられるのが特徴なので、それでは台無しです。
長期間にわたり、何度も試作を繰り返して、つぶあんの口あたりを損ねず、かつ水分を保持してくれる割合と、混ぜるタイミングを見つけました。

【上段】普通のたいやき 【下段】およりよせたいやき  焼き直してから同じ時間で撮影。
おとりよせたいやきの方がつぶあんに水分が残っています。

・白玉たいやきも通信販売仕様に
同じつぶあんを使い、通信販売用の「白玉たいやき」も開発しました。「白玉たいやき」は、白玉が水分を保持してくれるので、より温め直し、焼き直しに向いています。
その特性をさらに活かすため、店でお出ししている「白玉たいやき」とは少し製造方法を変え、さらに通信販売に向いたものに仕上げることができました。

自家製の棒状の白玉(白棒!?)が入っています

熱々に焼き直すと白玉がよく伸びます

・ひと回りして元に戻した皮
これは実現しなかったので余談になりますが、たいやきの皮も改良しようと取り組みました。皮をより軽くすれば、短時間でパリッと焼き直せるので、水分が飛びにくくなるからです。
色々な方法を構想しては試し、原材料を変えないままに普通のともえ庵のたいやきの皮よりはるかに軽く仕上げる方法を考え出すことができました。この方法で作ったたいやきは、体感的には従来のたいやき皮の半分くらいの薄さに感じます。焼き直す時間も短時間で済みます。

ところが・・・意気揚々と試食してもらった結果は悲惨でした。食べた人全員から「皮が薄すぎてもの足りない」と言われ、あわてて元の皮に戻しました。つぶあんをしっかりと受け止めるにはある程度の皮の厚さも必要でした。皮の薄