東京・阿佐ヶ谷のたいやき屋「たいやき ともえ庵」と申します。
東京の中野で開業、現在の阿佐ヶ谷パールセンター商店街の中ほどにある店舗に移転しました。開業して10年、阿佐ヶ谷での営業も7年目の後半に差し掛かっています。現在のところ阿佐ヶ谷の店1軒だけで営業しています。
おかげさまで地元の阿佐ヶ谷では多くのお客さんにご愛顧いただき、テレビ等でご紹介いただく機会も増えてきました。昨年には当店で企画、制作、販売した「たいやきマスク」がバズってネットの話題となり、少し前にはテレビドラマ『うちの娘は、彼氏ができない!!』に出てくるたいやき店「おだや」の監修をさせていただく等、活動の場が広がりつつあります。
この度、当店では、これまでになかった方式でのたいやきの通信販売を立ち上げ、「日本一おいしいたいやきの通信販売」の実現を目指すことにしました。つきましては広く知っていただき、ご協力を賜れればと考えてクラウドファンディングに取り組むませていただいています。
たいやきの通信販売、別に珍しいことではないと思われる方もいらっしゃると思います。クラウドファンディングに頼らずともすぐに立ち上げられると思われる方もいらっしゃるでしょう。安直に「日本一おいしい」などと言うなとお怒りの方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、当店は大まじめです。本気で「日本一おいしいたいやきの通信販売」を目指していますし、試作を重ねて、既にそれが実現できていると考えています。
立ち上げる通信販売のたいやきの特徴を先に紹介します。
・希少な一丁焼き(天然もの)のたいやきの通信販売
・日本で初めてのチルド(冷蔵)配送のたいやき
これから、少し長い文章になりますが、詳しく説明させていただきます。お付き合いください。
■たいやきはおいしいものです!
【本当のたいやきだけが持つ特別なおいしさ】
まずお伝えしたいのは、たいやきがおいしいものだということです。
小麦粉の皮に小豆の餡という単純な食べ物です。大判焼き(地方によって今川焼き、回転焼き、二重焼き、等の名前でも呼ばれます)の形を鯛にしただけのものだと思われている方も多いと思います。実際に大判焼きの形を変えただけというたいやきも少なくありませんが、本当のたいやきの美味しさはまったく違います。鯛を象(かたど)った複雑な形が独自の美味しさを生み出しているからです。
ふわっとした厚い皮に甘い餡が入っているというイメージ、これは大判焼きのものです。本当のたいやきは皮が薄くパリッとしていて、甘さを抑えたつぶあんが入っています。
頭の部分は薄い皮とたっぷりのつぶあん、尾に近づくにつれてつぶあんの量が少なくなります。尾の先端になるとギリギリまで詰められたつぶあんの味とともにカリッと焼き上がられた皮の食感も楽しめます。食べる部位によって皮とつぶあんの比率が変わり、さらには皮の食感も変わって味が変化する、これが本当のたいやきのおいしさです。
江戸時代に発祥した文字焼き(もんじやき)という菓子から発展し、鋳物技術の発達により広く広まったと推察されているたいやき。広まる過程で、鯛以外にも様々な形状が生まれました。しかし、現在に至るまで続いたのが鯛の形なのは、日本人が「めでたい」に通じる鯛が好きだったということに加えて、味の変化が楽しめる形状だったことにもあると考えています。
ただ、本当のたいやきを出す店はそれほど多くなく、どこでも食べられるものではないことが難点です。
【一丁焼きについて ~たいやきの天然ものと養殖も