した。そうこうするうちに緊急事態宣言が始まり、その後も自粛による外食離れ。
それでも一度食べてみていただいた方にはご好評をいただき、「食べてもらいさえすれば」という想いが募るばかり。イベントなどで全国に知らせることもできない今、知ってもらうためにはネットショップ開設が必須と思い至りました。
和歌山県のジビエは「わかやまジビエ」としてHACCPの考え方に基づくジビエ処理施設の衛生ガイドラインが定められており、脂肪の厚みや肉のきめ細かさによる「肉質格付け制度」も確立されています。その認定格付員の1人でもあるわかやまジビエ振興協議会の北浦順嗣会長は、自身で解体処理施設「いの屋」も経営している、現役のハンター。その狩猟歴は55年というベテラン! 巻狩りでは今も犬を操り獲物を追い詰める勢子を務める、さまざまな知見の持ち主です。手負いの動物は獰猛さが増すため、狩猟は常に命懸け。なのに1体から採れる肉の量とかかる手間、人件費、衛生管理のための機械や流通のコストを考えると赤字というのが正直なところだそうです。それでも「獣害に困っている人の役に立ちたい」という想いから、北浦さんは山に分け入っています。
雪に覆われた北国と違い、温暖な和歌山の地で育つシカやイノシシは、寒さにより痩せこけることがないため、脂をしっかりと蓄えています。紀州の山が育んだ力強く生命力にあふれるご馳走ジビエ。ミートパイでは肉感のある粗挽き肉を用いています。
ジビエミートパイに用いるトマトとしいたけは、香りも食感もひと味違う抜群の素材を取り揃えました。
中でもトマトはフレンチに欠かせない食材です。店からも近い藤岡農園で丹精込めて育てられた有機栽培のトマト「華セブン」は、適度な甘みと酸味が持ち味。スープやソースなど、ミートパイ以外にもさまざまな料理に用いています。
このトマトは園主の藤岡省作さんが、光合成細菌に藁やもみがら、米糠の肥やしで発酵を促し、しっかりと肥沃な土づくりを行うことで作られた味。化学肥料を使わないため「光合成が命」と、ハウスの光にも気を配り、循環型環境・農業を実践しています。収穫時期は12月下旬から6月の約半年間。試行錯誤を繰り返しながら、収穫の最後まで「頑張っておいしく育てよ」と温かく見守られて育っています。
そして、しいたけは味の濃厚な天然の原木しいたけにこだわり厳選しています。
その仕入れ先のひとつ、早月農園は廃校になった元小学校の建物で野菜や加工品を作る地元の障がい福祉事業所が運営。冬場のみかん類を中心に、山椒や南高梅、夏野菜など四季を通じてさまざまな作物を栽培し、出荷しています。
ほだ木が並ぶしいたけの栽培場所は、ちょうど校舎の陰になる北側。しいたけの栽培に適した環境が整い、なめくじの駆除や晴れが続いた場合に少し水をかける程度で春、秋には肉厚でおいしいしいたけが顔を出します。天然であることから見た目は不恰好なこともありますが「本来の天然しいたけに近い環境なことと、あまり人の手を入れていないことからか、昔ながらのしいたけの味が味わえます」と農園の泉秀和園長は話します。この素朴な味わいがジビエミートパイにも息づいています。
クラウドファンディング手数料(金額の10%)差し引いた金額から
素材の仕入額や送料を差し引いた金額を、ネットショップ開設や広報費用の一部として使わせていただきます。
リターンには「和歌山ジビエミートパイ」の4個、8個の各セットに加えて、前川シェフが腕によりをかける贅沢スープ&デリやお家巣ごもりコースセット、また食事券や各種体験などをご用