仏教の智慧をみなさんに届けたい! 出版社「サンガ」を元社員が復活させます!

仏教の智慧をみなさんに届けたい! 出版社「サンガ」を元社員が復活させます!
【目標達成ありがとうございます!ネクストゴールを目指します!】出版社・株式会社サンガが、2021年1月に、破産申告を開始しました。しかし、活動停止を惜しむ皆さんの声を受け、解雇された元サンガ社員が新会社「サンガ新社」設立にチャレンジします。

これからの時代に極めて重要な意味を持つ東洋の哲学・思想だと考えています。ところが、仏教をはじめとした哲学・思想・宗教について発信することでは定評のあったサンガさんが倒産。ショックでした。もちろん私も、スマナサーラ長老との対談本を始め、いろいろな文章でサンガさんにはお世話になっていたので、もともと全ては無常であるとはいえ、世の中の移り変わりに衝撃を覚えたものでした。そんなサンガさんが、サンガ新社として生まれ変わろうとしています。しかも、私たちが幸福に生きるためのコンテンツとコミュニティをつくることをメインのミッションにされています。生まれ変わるにはエネルギーが要ります。現代社会ではエネルギー注入のためには資金が要ります。このため、新しい時代を作っていくこの会社の活動のためのクラウドファンディングが行われます。これを、私は心から応援しています。東洋の叡智が、みんなの力で、これからの世代の幸せのために受け継がれますように。みんなで協力しましょう。人類のより良い未来のために。

熊野宏昭(早稲田大学人間科学学術院教授)

サンガ新社の出帆に向けて

現在、世界は、数千年続いてきた文明の大きな曲がり角に差しかかっているように思われる。このまま人類社会が生き延びられるのかどうかを考えるとき、現代社会においてこれまで支配的だった科学、政治、経済などの仕組みがこれからも機能するのかどうか自体が問われているのではないだろうか。そのような中で、2600年にわたり、世界の様々な文明を裏打ちする形で、目覚めを求める人々に力を与え続けてきた仏教の教えや、それを実践する人々の緩やかな共同体である「サンガ」の存在が、これまでになく求められていると思われる。2010年に『サンガジャパン』が創刊になり、私の論文も掲載していただいた際には、こんなにマニアックな雑誌がどれくらい続くだろうと思ったが、その後途切れることなく発刊され、36巻も読み継がれてきたことはまさに特筆に値する。島影社長がその命を吹き込みながら、過去20年にわたって出版にこぎ着けた数々の著書とともに、サンガジャパンに収載された大変貴重な情報も、ぜひこれからも活用できるようにして欲しいと願っていたところ、この度、サンガ新社が設立されるという嬉しい報を受けた。旧編集長、副編集長のたった2人での再出発と聞いて驚いたが、そもそも、あれだけの出版活動を5人そこそこのメンバーで行っていたということを知り、さらに驚いた。しかし、サンガとは目覚めを求める多くの人たちの緩やかな共同体であることを考えれば、サンガ新社には、これまでとはまた少し違う形であっても、人々が集うための「場」を提供していってもらえればよい。その場を活性化するのは、われわれ一人ひとりが、自らのために、生きとし生ける全てのもののために、そして宇宙のために、前に進んで行こうとする力である。折しも吹き始めた清々しい風に乗って出帆するサンガ新社に、心からエールを送りたい。
末木文美士(国際日本文化研究センター名誉教授/東京大学名誉教授)

近年、仏教への関心はますます大きくなっているように思われるが、仏教側からの発信の体制は、厳しい情勢にある。伝統仏教側では、在家仏教協会が解散され、もっとも老舗と言うべき『大法輪』も休刊となった。その中で、新しい仏教運動の中核を担ってきたサンガの倒産は、まさかの悪夢としか言いようがなかった。テーラワーダを中心としながらも、広い視野を持ったサンガの果たした役割は、現代仏教の展開の中で忘れ去られることはないであろう。その壊滅から不死鳥のように