徹底した理論と技術でたどり着いた理想の超高性能ステンレス包丁&人造砥石『忍』

徹底した理論と技術でたどり着いた理想の超高性能ステンレス包丁&人造砥石『忍』
変態料理研究家と老舗包丁メーカーが理想をぶつけ合った結果かつて無い素晴らしいステンレス包丁ができました。そして『研ぎ』の必要性と楽しさ・味への多大な影響をお伝えするために、『日本包丁研ぎ協会』とコラボした『理想の人造砥石』も同時に販売いたします。これらがなぜ良いのかを、徹底的に解説します。

◆◇自己紹介◇◆

初めまして。大西哲也と申します。東京都調布市で飲食店『料理うまいBAR COCOCORO』を運営し、『COCOCOROチャンネル』というYoutubeチャンネルで料理動画の配信も行っております。最近では料理本を出版したり、調理道具のプロデュースやコンサルティングも手掛けております。

料理も道具も、『なぜそれがいいのか』の原理原則・科学的根拠を探求し、最適な解答をおもしろおかしくお届けしております。おかげさまでYoutubeは36万人もの方に登録していただきました。
◆◇最高の包丁とは何か◇◆

『包丁の切れ味が変わる!最高のまな板』として2019年8月より販売を開始した『COCOCORO 木粉配合合成ゴムまな板』はお陰様で現在約7000枚を販売いたしました。

今回は、まな板と対になる『家庭で使う最高の包丁』とは何であるか考えました。

◇よく切れることで食材の細胞を壊さず、雑味を出さずに真の味を引き出す。
◇使っていて心地よく、楽しい気持ちになる
◇切れ味が長持ちし、研ぎやすい
◇メンテナンスをして末永く使える
◇美しく、所有欲を満たしてくれる
◇錆びにくく・汚れが落ちやすい
◇どんな食材にでも使える汎用性

これらを実現するために、岐阜県関市の老舗包丁メーカー『株式会社スミカマ』と一緒に1年以上に渡り材質・形状・重さ・刃付け等の研究を重ね完成した包丁は『世界最高峰のステンレス包丁』であると、自信を持ってお勧めできる商品となりました。

そして、世に『研がずに永遠に切れ味が保たれる』包丁は、残念ながら存在しません。
この包丁をより永く、より良く、自分の相棒として成長すらさせる、専用設計の砥石も
『一般社団法人 日本包丁研ぎ協会』の協力を経て開発いたしました。スミカマ本社ショールーム(岐阜県関市)
◇◆COCOCOROオリジナル包丁『忍』が良い包丁である理由◆◇
ブレードの材質
~『硬度』に囚われるべからず~

ブレード部分の鋼材は福井の武生特殊鋼材製の『VG-10(V金10号)』です。
鉄に炭素、クローム、モリブデン、バナジウム、コバルトを含有させることで、硬度・耐摩耗性・耐久性・耐衝撃性・耐食性を高次元で実現した超高性能刃物用鋼材です。
VG-10は現在、様々な高級包丁にも使われている鋼材ですが、忍に使われているVG-10は、

軟鉄で芯に薄く鋼材を挟み込んだ『割り込み』や『三層鋼』ではなく、ブレード全てがVG-10の『全鋼』であることにより、

・左右の刃付けの角度や全体の形状を自分好みに育てていくことができる(ほぼ片刃に仕上げる等)
・研いで減っていっても、最後の最後まで包丁としての性能が保たれる
・手や体の力を全くロス無く食材に伝えることができる

というメリットがあります。ダマスカス模様もつけられませんが
真の性能重視・質実剛健な機能美のために選定いたしました。
そして同じ鋼材でも、製作工程・熱処理でその性能は大きく変わります。

熱間圧延された鋼板(武生特殊鋼材株式会社)

包丁の性能を表す数値の一つとして『ロックウェル(HRC)硬度』というものがあります。
この硬度が高ければ高いほど、性能が高いと思われることもありますが、
決してそうではありません。硬度が高くなればなるほど、耐久性・耐衝撃性を保つのが難しくなることと、何よりも研ぐのが難しくなります。切れ味も、硬度よりも研ぎによってどのような刃がついているのかが重要です。後ほどお話しますが、研がずに永遠に最高の切れ味が続く包丁は存在せず、必ず研ぎは必要