はじめに
皆様、こんにちは。更生保護法人 沖縄県更生保護協会の事務局長、武富秀世と申します。
私どもは、法務大臣から認可を受けて、沖縄県において、犯罪や非行をした人の立ち直りを支え、再犯を防ぐことで地域の安全・安心を護り、社会を明るくする事業をしています。
今回、これまで陰(かげ)となり陽(ひなた)となって、沖縄の貧しい子どもたちをはじめ、大切ないのちと地域社会を長く広く支え続けて、コロナ禍で活動の危機を迎えた、沖縄の更生保護女性会のいまを、その元気を支えたく、皆様のご支援をお願い申し上げます。
■ 前回の「クラフト」講演・ワークショップへの応援、ありがとうございます
沖縄は、問題飲酒を抱えている人やそれで困っている家族がとても多いのが実情です。犯罪や非行に飲酒がからんでいたり、飲酒が原因で家族不和、DVや児童虐待、孤立を招く事態も少なくありません。
昨年度、クラウドファンディングにより、☞お酒の問題がある人を回復につなぐのに良い関わり方を学ぶことができる「クラフト」という素晴らしいプログラムがあることを知り、これを沖縄で広めるプロジェクトを立ち上げました。多くの方からご支援をいただき、無事、令和2年2月14日(金)に「クラフト」の講演・ワークショップと相談会を開催することができました。改めて深く感謝申し上げます。
前回のご支援を大切に使わせていただいた結果、おかげさまで、もう一度開催できる資金的な目処が立ちました。お酒の問題で困っている家族の支援を継続して、息の長い支援ができればとの思いがありました。そこで、令和3年2月5日(金)に、前回と同様、「クラフト」の講演・ワークショップと相談会を開催します。
新型コロナウイルスの感染拡大防止に最善の注意を払いながら開催計画を進めています。(ただし、状況によっては中止になるおそれもあります。)
■ 更生保護って何?…「幸福(しあわせ)の黄色い羽根」
幸福(しあわせ)の黄色い羽根を抱いている、更生ペンギンのホゴちゃん幸福(しあわせ)の黄色い羽根を抱いている、更生ペンギンのホゴちゃん住むところが、あるいは仕事が確保できれば、また犯罪なんて起こしたくない。そう思っている人は少なくありません。でも、住むところも、仕事も確保できず、気にかけてくれる人もいない。
まわりの人に面倒をかけたくないと助けを求めきれず孤立し、孤独の中で生活に行き詰まる人がいます。
まわりの人とうまくやっていく社会的なスキルが身に付いておらず、「ふつう」に生活するには、本当は教育や福祉など何かしらの支援を必要とする人が、あなたのまわりにもいます。
まっとうに暮らしていく方法がわからないまま行き詰まり、万引きや車上狙いなど、犯罪や非行に走り、繰り返す人も少なくありません。
そのような人の中には、知的障害や発達障害が疑われる人も多くいます。また、生活史をたどってみれば、アルコール依存の親から虐待を受け続けていたなど、想像を絶する生活環境の中を過ごしてきていた人も決して珍しくありません。
もちろん、犯罪や非行に至ってしまった本人自身には、大きな責任をとってもらわなければなりません。
でも、それで終わりとするだけでは、決して報われない厳しい現実があります。
罪を償って立ち直ろうとする人の思いを受け止め、過ちを繰り返すことがないよう支えることで、その人が社会の中で「居場所」と「出番」(ほかの人や社会の役に立つ役割)を得て、今後の人生をまっとうに生きていくことが、新たな被害者の発生や社会的損失を防ぐ大きな力となります。
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