camp-fire.jp
在宅勤務に悩むテレワーカーを救いたい。ホームオフィスづくりを支援する冊子制作
4 ~ 5 分
はじめに
はじめまして!私たちは「SoWW」という研究者のコミュニティです。SoWWでは、デザイン、建築、人間工学、心理学、人類学、組織分析など、様々な専門分野の研究者が集まり、これからのワークプレイスの在り方やデザインメソッドに関する研究活動を行っています。
※メンバーの詳細はページ下で紹介させていただきます。
COVID-19の感染流行によって、私たちの日常は大きく様変わりすることになりました。働き方はテレワーク(以下、在宅勤務)が推奨され、感染対策だけでなく、ポストコロナでも在宅勤務を有効活用していきたいと意向を示す企業も増えつつあります。しかしながら、家では集中できない、ストレスが溜まるなど、急激な働く環境の変化に悩んでいる人も数多くいます。これまで暮らすための空間だった住空間に、働くという行為が持ち込まれ、「どう環境を整えたら良いのかわからない!」と頭を悩ませている人も少なくありません。環境が整っていないことで仕事の生産性低下だけでなく、腰痛や気分の落ち込みといった心身の不調を訴える人も増えている中で、私たち研究者にできることを考えました。本プロジェクトでは、ご支援いただいた費用を活用させていただき、自宅における仕事空間(ホームオフィス)の整え方を1つの冊子にまとめ、発信し、困っている方々を手助けしていきたいと考えています。
※こんな方々の役に立ちたい!
・在宅勤務で集中できない、体調を崩した、ストレスが溜まる等で困っている方
・従業員の在宅勤務環境を支援に悩む企業の人事、総務担当の方
社会課題
●在宅勤務の「環境」に悩んでいる人は多い
コロナ禍における在宅勤務者への調査結果では、テレワーク(在宅勤務)の困り事として、自宅の環境に関わる項目も多く挙がっています。
・仕事に適した机や椅子がない(テレワーク実施者の42.1%)
・仕事に集中できない(テレワーク実施者の30.9%)
・腰痛や肩こりが悪化した(テレワーク実施者の37.2%)
※パーソル総合研究所「第四回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」(調査期間:2020年11月18日~11月23日)より引用
●「メタボ対策」「同居者との関係」など、多様な影響が懸念
単に仕事がしやすいということ以外にもホームオフィスで考慮すべきことは多岐に渡ります。
<生活習慣病対策>座っている時間とガンや糖尿病などの発症率に相関があり、在宅勤務においていかに適度に体を動かす機会を設けるか
<ワークライフバランス>仕事のストレスが溜まると同居者のストレスも高くなるため、互いの距離感をどう選択していくべきか
<職場のコミュニケーション>希薄化した職場の人との繋がりをいかに維持していくか
等の視点も在宅勤務では考えていくことが重要です。多様な影響を考慮する必要があるため、ホームオフィスの設計は意外と複雑で、全体を網羅したガイドラインなどは国や関連団体もまとめることができていないのが現状です。
●働く環境は「会社が用意」→「自分でデザイン」の時代に
会社のオフィスは、専門知識を持つ管理部門の方がいかに快適で効率的に働けるかを考え、提供し、整備してくれていました。しかし在宅勤務では、ワーカー自身が環境を整えなければいけません。在宅勤務の普及で、どういった環境であれば仕事が捗り、健康を守ることができるかについて、働き手も知識を身に着けることが重要になって