▼はじめに
徳之島は、奄美大島、沖縄島北部及び西表島とともに、日本で5番目、そして最後となるであろう世界自然遺産に登録されました。
この世界自然遺産登録は、新型コロナウイルスの感染拡大により島の住民生活にも、世界自然遺産登録の推進活動にも様々な制約がかかり、我慢を重ねてきた中で待ちわびた登録の決定でしたから、携わってきた多くの住民にとってこの上ない喜びとなったのは間違いありません。
世界自然遺産登録により、これまで「島人の宝」だった島の自然は、「世界人類共通の宝」となり、私たち住民は、この喜びと同時に世界自然遺産への期待、そして住民に課せられた世界の宝を守り伝える責任への不安も膨らみました。それは、これから世界に注目される世界遺産の島の自然を守り、伝え、活かしていく主役は島の住民に他ならないからです。
そんな中、世界自然遺産登録記念イベント「宝ランド祭り」は、全島民の一生に一度の記憶として、住民が主導して住民の機運醸成のために創作するイベントとして計画しました。
イベント名の「ほうらんど」とは「嬉しい!」という意味の島の方言です。世界の「宝」になった島「ランド」を歓迎し、守り、伝え、島の未来創りにつながるイベントにしたいという願いが込められています。その運営のためにクラウドファンディングにも初挑戦します。
島の経済・産業分野から自然分野、高校生に至る様々な住民活動団体が力と知恵を合わせ、世界のモデルになる島の未来創りに取り組みます。日本中から応援して下さる皆様の力もお借りできれば、この一生に一度の記念イベントも大成功に導けると確信しています。
▼イベント名:世界自然遺産登録記念イベント「宝(ほう)ランド祭り」
[日時]2021年11月14日(日) 13:30開演
[場所]徳之島地域文化発信施設 なくさみ館(伊仙町目手久)
[参加者]徳之島の住民(当日体調に問題のない方どなたでも)
島外からの参加はワクチン接種済み及びPCR検査で異常のない方
[入場料]無料
【具体的な内容】
①地域団体により住民主体の実行委員会を設置し、運営事務局を置く。
②闘牛場を会場とし、新型コロナの感染対策を充分に行った集客を行う。
③島内から多くの住民を招き、記念式典と祝賀会を組み合わせた内容とする。
④本イベント用にオリジナルの音楽曲と映像を制作し、住民参加の創作ダンスを発表する。
⑤住民アンケートを行う。またオンラインにより島内外へ広く動画配信する。
▼どのような課題に対して取り組むのか
日本国はこの度の世界自然遺産の登録にあたり世界遺産委員会から
①観光影響を軽減させるための管理計画
②絶滅危惧種の交通事故対策
③河川の再生戦略の策定
④森林伐採等の管理について
以上4つの対応が要請されています。
徳之島の現状としては、
①放し飼いされているネコやイヌが森に入り希少野生動物を捕食している。
②農道や林道でアマミノクロウサギの交通事故が絶えない。
③希少植物の盗掘、昆虫の盗採が続いている。
④ゴミのポイ捨てや不法投棄がなくならない。
などの課題があり、世界遺産委員会から要請されている①観光管理や②交通事故対策については、住民の取組みも必須となり、自然保護に対して無関心ではいられない状況となっています。
そのため、住民の機運を醸成させるためのイベント『宝ランド祭り』を開催し、「島の自然は、私たちが守る。」という意識をもっともっと広めたいのです。
●徳之島の課題
▼課題と向き合うきっかけや経緯
NPO法人徳之島虹の