糸あやつり人形を未来へ繋ぐため、カフェを併設した新しいアトリエを持ちたい!

江戸時代から続く糸あやつり人形の未来を、応援して下さい!
一糸座は2020年の主催公演『少女仮面』6公演『カスパー』海外公演5ヶ国6都市14公演が全て中止となり劇団運営が窮地に立たされました。

はじめに・ご挨拶

糸あやつり人形一糸座は、江戸時代から続く日本の糸あやつり人形(人形浄瑠璃)を継承している人形劇団です。
2003年、一糸座代表の結城一糸が、独自の活動を行うため結城座から独立し設立しました。

【結城一糸】プロフィール:
1948年 結城座十代目、結城孫三郎(故・結城雪斎)の三男として生まれ五歳で初舞台。
1972年 三代目結城一糸を襲名。
2003年 結城座から独立。
2005年 「江戸糸あやつり人形座」旗揚げ。
2015年 「糸あやつり人形一糸座」と名を改めて現在に至る。

日本の伝統芸能である糸あやつり人形を継承し、古典作品の上演にとどまらず、多くの演劇人と共に新しい作品を産み出している。
また、国内だけなく海外での活動も多く、日本の糸あやつり人形の発展と普及に力を入れている。

【一糸座とは】
一糸座は独立以来、多くの国内の演劇人達と新しい舞台を創作しています。また海外とのコラボレーションではチェコの人形遣いを日本に招き、2016年『ゴーレム』という作品を神奈川芸術劇場にて初演。好評のため翌年は杉並区の座・高円寺2にて再演を行いました。

2016年『ゴーレム』より

2015年には、古典を継承する劇団が前衛的な作品を創出している事に対して大きな興味を持たれ、イタリアのボローニャ大学から招聘されました。大学では「伝統と前衛」をテーマに古典作品と新作「アルトー24時」の一部をボローニャ大学の学生と共に上演。

2015年「イタリア・ボローニャ大学の学生との上演の様子」

2022年3月にはノルウェーの劇団と共同公演が決まっており、海外との交流にも力を入れています。

2019年「ノルウェー・オスロのグルソムヘテン劇団にて」
このプロジェクトで実現したいこと

日本の糸あやつり人形を未来へ繋げていくために、このコロナ禍をどう乗り切るか。
2020年に表現の場を失った今だからこそ、できる事があるのではないかと考えました。
今回のプロジェクトでは、1階に色々な人が集まれる憩いの場「カフェ」。地下では地域の方、糸あやつり人形に興味のある方に人形ワークショップや人形教室などを行う開かれた場を提供します。また常に新しい作品を産み出す場として、基本稽古・古典・新作公演の稽古、人形製作、映像制作など様々な活動が行える場にしていきたいと考えています。

目的

1)未来へ繋げていくために、常に稽古ができる場所を持ちたい
2)古典作品を大きな劇場ではなく、自分達のスタジオで上演し、この場から文化を発信していきたい。
3)地元小平市で、市民・近隣の人達が気軽に伝統芸能を楽しめる場を作りたい。
4)地下のスタジオでは、地元の子供たちや学生など、人形に興味のある人たちに向けてワークショップ 
  を行い、プロを目指す人形遣いを発掘していきたい。

プロジェクトをやろうと思った理由

独立以来、常に稽古のできる自分達の場、アトリエを持ちたいと思い続けてきました。
人形浄瑠璃は日本独特の文化であり、古典を継承している一糸座は日本の文化を未来へ残していくために、より多くの若い人形遣い達を育てていきたいと考えています。

そのためには、いつも人形が傍にあり、稽古したい時に稽古ができる。そして人形を製作しながら稽古ができる。
そんな場を持ちたいと、独立以来、常に思い続けてきました。

昨年は、思いもよらないコロナ禍で表現の場が失われてしまいましたが、そんな時に自分達でできる事、考えられる事を追求し続けた結果、私達にとって思いもよらぬ「場」が見つかりました