採取労働者の生活の安定につながります。現在製造マニュアルを作成しているところです。世界初のジャグリージュース製造のため糖度検査をするモオ マ カさん
②JAGGERY KANTEN JELLY(艶干錦玉:つやぼしきんぎょく)の製造事業
およそ1200年前の平安時代に開発された、「艶干錦玉」という寒天ゼリーの干菓子を製造販売する計画です。
原料は、椰子花蜜糖と寒天のみです。添加物は一切使用しません。通常の寒天ゼリーは日がたつとカビが生えて腐ったりしますが、そこは平安人(びと)の知恵でゼリーの表面を乾燥させることで、表面を再糖化(業界ではシャルといいます)させ、腐敗を防ぎ、保存できる干菓子にするというものです。
現在ヤンゴンで試作準備中です。これが完成すれば、平安時代の干菓子「艶干錦玉」が1200年の時空を超えて、21世紀のヤンゴンの街に甦るということになります。ロマンあふれた試みだと思いませんか?
かつて日本に留学していた女性たちが知恵を出し合ってこの製造に携わっています。
この事業は愛知県の東和製菓、千葉県のACインターナショナルのご協力により進められています。
現在ヤンゴンは極度に緊迫しており、残念ながら、すべての準備がストップしています。
③椰子花蜜糖を使った無添加米粉クッキーの製造
ベーキングパウダーを使用しないグルテンフリーの無添加米粉クッキーです。米粉は日本とミャンマーの合弁会社がGAP認証を取得して製造したものを使います。添加物を使わない米粉クッキー製造は非常に難しい作業です。これが成功すれば、ミャンマーで初めての無添加の米粉クッキーになります。
悪戦苦闘の試作を繰り返してきましたが、ヤンゴンの厳しい現状から、この作業も現在は製造のめどが立っていません。
④さつま芋栽培事業
現在40ヘクタール(東京ドーム8.5個分)の耕地を確保して、さつま芋の栽培を開始しました。事業が軌道に乗れば、耕地を拡張していきます。そうすれば仕事のない農民に仕事が、食料が十分にいきわたらない人々には、十分な食料を供給することができます。
江戸時代、さつま芋の栽培を普及させ、多くの人々を飢餓から救った青木昆陽の功績をたたえ、この事業を内々では、「KONYO-SAN PROJECT」と呼んでいます。飢餓線上の多くの生活困窮者が、さつま芋栽培で自給自立していけるよう事業を進めていきます。さつま芋は荒地でも通年栽培可能で、200gほどのさつま芋から10本ほどのイモ蔓(苗)が取れ、1本の苗から4か月後には、2㎏程のさつま芋が収穫できます。ミャンマーでは直植え栽培がほとんどですが、収穫の安定性、増収を考えて、苗床作りからの栽培を指導しています。栄養価は米よりも高く、ミャンマーの飢餓対策として決定打になりうる作物です。
順調に栽培が進めば、同じ乾燥室を使い、今年中には日本の消費者にも有機栽培の無添加干し芋をお届けできると思います。
これらの事業は「JAPAN-MYANMAR NETWORK KIZUNA絆」 と「555カンパニー」を代表とする7企業、そして「ナチュラレッサ」の協同事業で行われます。こうした協同事業はミャンマーでは初めての試みです。
ミャンマーの人びとは、現在の困難で厳しい状況のなかにあっても、決して希望を失ってはいません。
ミャンマー語で「NARAINDARA」(ナレインダラ:Step by step:一歩一歩)。
これが私たちみんなの合言葉です。