沖縄・やんばるの畑と世界中の料理人をつなぐキッチン&レストランをつくりたい

沖縄・やんばるの畑と世界中の料理人をつなぐキッチン&レストランをつくりたい
野菜で繋がった世界中の料理人さんや料理研究家のみなさんが、生産地である「やんばる(沖縄本島北部)」へ来てもらい、地元の方々や観光で訪れた皆様に、産地でしか味わえない料理を提供するポップアップレストランを作りたい。

はじめまして、「やんばる」と呼ばれる沖縄県北部で、農業を通して「食で地域を元気にする!」をライフワークとして活動している芳野幸雄と申します。亜熱帯という温暖の気候を利用して、コーヒーやマカダミアナッツなどを含め、年間70品目ほどの野菜やハーブなどを育てています。最近では、スパイス栽培にも取り組み、胡椒、ターメリック、コリアンダー、フェヌグリークなどなど10数種類の試験栽培もはじめました。
20年目への挑戦として、今までの取り組みの集大成として、こんな状況ですが、いや、こんな状況だからこそ、世界中から料理人が集まるポップアップ店舗を作り始めました!!

私たちの地域のご紹介

私の暮らす「やんばる」は漢字で書くと「山原」となります。文字通り山がありそこを流れる美しい川があります。そんな「やんばる」は、農業、畜産業が盛んです。もちろん海に囲まれているので水産業も元気です。そして北緯27度付近に位置し、亜熱帯をいう気候の恩恵を受けて、マンゴー、シークワサー、タンカン、パインアップルなどのフルーツはもちろんのこと、最近ではコーヒーの栽培が最熱したり、紅茶やスパイスの栽培も盛んになってきています。

プロジェクトを立ち上げた背景

私は沖縄で農業を始めて19年目に突入しました。辛いことや大変なこともたくさんありましたが、私は本当に楽しくって仕方がないんです。「農業って大変でしょう?」とよく言われますが、そんなのはどの仕事でも同じだと思うし、そんなことより、やっぱり楽しさが上回ります。
こんなに楽しい農業を、もっとみんなに知ってもらいたい、そして挑戦してもらいたいと、生産をしながら、この12年間、仲間と出荷グループを作って情報共有したり、後輩たちの支援にも積極的に行ってきました。

その後、料理人など異業種の仲間と作った、食で地域を元気にするプロジェクト「やんばる畑人プロジェクト」を発足してからは、さらに楽しさが加速していきました。

ここ最近思うことは、この経験をするとしないとでは、楽しさがまったく違ってくるのかなぁということです。自分の野菜を直接料理人に届けることで、「美味しかった!」「ここがイマイチだった!」「こうしたらおもしろいんじゃないか?」などの感想がダイレクトに返ってくる。そして、自分の足で、その店に行き、自分で食べてみることで、驚きや感動がさらに実感できる。

それを畑に持ち帰り、試行錯誤しながら、さらに美味しいもの、おもしろいものを作る。この双方向なやり取りこそが、農業の楽しさだと思うのです。

多くの農家は、市場に野菜を送ったら、そこで仕事は終わる。そしてそこでの野菜の価値の評価のほとんどは、大きさ、見た目などで決まります。そこに美味しさや作り手のストーリーなんかは入りません。

作り手の農家が、自分が丹精込めて栽培したものの価値が、本来評価してもらいたい内容ではないところで決まっていく、そして感想さえ得られない……。これこそが、「農業はキツイだけで楽しくない」と言われる大きな理由のひとつなんじゃないかと思っています。

そこで、世界中のやんばる食材を愛する料理人と生産者が直接つながることができるリアルなプラットフォームを作れたらと思ったのが、このプロジェクトをスタートしようと思ったきっかけです。
私自身、野菜を通じて、「やんばる」を愛する素晴らしいシェフ、料理家の方々と出会ってきました。そんなシェフの皆様に、野菜を送るだけではなく、今度は生産地である「やんばる」へ来てもらい、今まで防疫の問題や希少すぎて届けることができなかった自分や