はじめに・ご挨拶
この度は多くのプロジェクトの中、私たちのプロジェクトをご覧いただきましてありがとうございます。大地をキャンバスに花で絵を描く活動をしている、花絵師の藤川靖彦と申します。
私は、2001年より国内外において「インフィオラータ」という大地をキャンバスに花で絵を描くアート作品の創作活動を行っています。この20年間、数えきれないほどの花と触れ合ってきました。そして様々な作品から与えられた出会いや発見、そして計り知れない感動を糧に今日まで活動を拡げてきました。どれほど時代が進化しようと、どんな情勢になろうとも花は変わりなく私たちに寄り添い、常に明るい希望や勇気を与えてくれます。
私たちがつくる「インフィオラータ」では、多くの花や自然の素材を使います。使ってその使命を終わらせるのではなく、使われた花を 『資源花』と考え、再資源化することで甦らせ、環境への貢献を図るとともに「花=資源」という新しい概念のもと、花の命の大切さを広く発信し、次の世代につなぐこと(リンク)は出来ないだろうかと考えました。
そしてこの度、「花の再資源化プロジェクト」設立へとたどり着きました。まだ生まれたばかりのプロジェクトですが、花による持続可能なプロジェクトを皆様と共に育て、次の世代に広げていけることを願い、チャレンジします。どうぞ応援をよろしくお願いいたします。
このプロジェクトで実現したいこと
私たちがこのプロジェクトに託す願いは、「花の再資源化」により人と花とが共に未来に活きる、持続可能な”花のリンケージシステム”を社会に広め根付かせることです。
私たちが思い描く“花のリンケージシステム”とは、「インフィオラータ」で使用された花を、その鑑賞で役目を終わらせるのではなく、再資源化させることで「お花のスケッチブック」として甦らせます。そして「お花のスケッチブック」は障がい児童達のアートエデュケーション支援として教育機関に寄贈、子供たちが描いた絵は、再び「インフィオラータ」の作品として制作され、そこで使用された花は再び再資源化され、「お花のスケッチブック」として甦ります。
多くの花を使い、多くの人々に感動を届け、その花を再資源化していくことで、花による持続可能なリンケージが生まれます。この仕組みを将来に向けて育てていきたいと切望しています。
プロジェクトをやろうと思った理由
「インフィオラータ」を日本で始めた当初は、出荷できず廃棄されてしまう花に、もう一花咲かせてあげたいと思い使っていました。しかし年々会場数が増え、使用する花の量も多くなり手配することが困難になりました。近年では年間50万本を超える花を使い、多い年では100万本を超える時もあります。
多くの花が使われ、数日で多くの花が廃棄されていく様子を見るたび、「もう一花咲かせたい!」という気持ちが忘れられず、ならば廃棄されてしまう花材を再利用できないかと考えました。「インフィオラータ」で使われた花を「資源花」と考え、再生紙として甦らせ、環境への貢献を図るとともに「花=資源」という新しい概念の元、廃棄されてしまう花に、もう一花咲かせようというものです。
そこで2018年の「東京インフィオラータ2018」で使用した花の一部を再資源化し、精製された再生紙は2,600冊の「お花のスケッチブック」として生まれ変わりました。そして「お花のスケッチブック」は東京都教育委員会を通じて、全ての都立特別支援学校(小学校・中学校・高校)に寄贈、子供