日本の介護業界の助けに!インドネシア人看護師に無料で日本語の授業を提供

日本の介護業界の助けに!インドネシア人看護師に無料で日本語の授業を提供
看護師の月収が4万円のインドネシア。日本での就職を希望する真面目な人もいますが、月に2万円もする日本語学校の授業料は払えません。一方、日本は老々介護、介護難民、要介護者への虐待等、介護業界が疲弊しています。そんな日本へインドネシアの有望な人材を送るべく無料で日本語教育を行い、双方をハッピーにしたい。

はじめに

● プロジェクトの概要
看護師の月収が4万円のインドネシア。日本での就職を希望する真面目な人もいますが、月に2万円もする日本語学校の授業料は払えません。一方、日本は老々介護、介護難民、要介護者への虐待等、介護業界が疲弊しています。そんな日本へインドネシアの有望な人材を送るべく無料で日本語教育を行い、双方をハッピーにしたい。そんな思いから、クラウドファンディングを始めることにしました。
解決したい社会課題

本プロジェクトにより、以下3つの課題解決に貢献します。

1.日本の介護問題

日本が抱える介護問題のひとつに、介護難民があります。介護難民とは、介護が必要な「要介護者」に認定されているにもかかわらず、施設に入所できないだけでなく、家庭においても適切な介護サービスを受けられない65歳以上の高齢者を指します。
民間の有識者会議である「日本創成会議」は2015年、「2025年には全国で約43万人が介護難民になる」との予測を発表しました。これを機に、介護難民の問題が大きくクローズアップされています。
介護難民が増える理由の一つは、高齢者の増加です。内閣府の「高齢社会白書(平成28年版)」によると、日本の総人口は減少しているのにもかかわらず、65歳以上の高齢者は年々増加しています。今後も高齢化が進むのは確実で、2025年には人口の約3割、2060年には約4割を65歳以上が占めるという予測もあります。高齢者の増加に伴い、要支援・要介護認定を受ける人の数も増加しています。厚生労働省が発表した平成26年度の「介護保険事業状況報告」では、2000年には256万人だった認定人数が、2014年には606万人にまで増えました。
もう一つの理由は、介護に携わる従業員が不足していることです。介護労働安定センターの調査でも、「従業員が不足している」という回答を寄せた事業所は全体の約6割に上り、人材確保の難しさが浮き彫りになっています。

2.インドネシアの貧困問題

一方、インドネシアは近年経済成長が進んでいるとはいえ、一般会社員の給与は月に4万円程度。世界4位の人口のこの国では、日々の生活費を稼ぐ為に、物売りや物乞いが道端にたくさんいます。コロナ禍の今でも、日本のように政府からの給付金等は一切無く、自分たちのことは自分たちで守らなければならず、各自が工夫しながら仕事を作り出し、一生懸命に生活しています。

(全身を銀色に塗って、道路で物乞いをする若者)
ここ数年で、ジャカルタの様々な場所で見かけるようになりました。パフォーマンスとして全身を銀色に塗って、踊ったりポーズを取ったりした後、信号待ちの車やバイクへ寄付を募ります。

(移動式屋台)
家族を養うため、日差しが強く暑い中でも、屋台を押して客を探します。

(移動式カフェ)
バイクの荷台に箱を設置し、粉のジュースやコーヒー、水やポットのお湯を乗せ、バイクで走りながら客を探します。

3.外国人労働者への搾取問題

また、近年、外国人労働者への搾取問題も日本の大きな社会問題の一つです。外国人労働者が、日本での就労の際に、借金をさせられたり、不当に給料から天引きされたりといったニュースを毎日のように目にします。
彼らの借金の理由の一つは、日本語学習や技能訓練の費用です。まずは、無料で教育を受けさせ、日本で就労した後に、給料から天引きの形で徴収するものです。外国人労働者は、借金があるため、どんな劣悪な環境でも会社を辞めることは出来ません。狭い部屋に数名押し込まれて暮らしたり、法令違反の長時間労働や賃金未払いなどの問題があっても、働き続けるしかありません。
また、斯様な劣悪な環境の中、犯罪に走る外国人のニュースも最近よく見かけます。

● 課題と向き合うきっかけや経緯

近年の日本へのインドネシア人介護労働者派遣の流れで、近隣の看護学校から日本語教育を頼まれたことを契機に、インドネシアの看護学校事情を知ることになりました。(インドネシアでは、介護は家族で行うため、介護士という仕事は無く、日本での介護労働者は、看護学生や看護師が派遣される)

ジャカルタ郊外の某看護学校は、年間授業料がたったの2万円。貧しくも勤勉な生徒がインドネシアの様々な島から集まってきます。授業料には、制服代も含まれており、校舎や設備はボロボロ。先生もほぼボランティアのような給料。善意で若い生徒たちに指導しています。

お金持ちの学校は、大病院の付属学校。卒業後は、その病院への就職が約束されていますが、この学校ではそんなチャンスはありません。真面目に勉強して、就職も自分の手で掴み取らなければなりません。このような貧しい環境でも勉学に励み、頑張っている生徒たちに、日本での就労のチャンスを与えたいと以前から考えており、その方法