コロナと低賃金からスリランカ産セイロン紅茶生産者を守りたいプロジェクト第二弾!

茶の選別

スリランカの紅茶は、同じ茶園の同じ木から採れた茶葉でも、その葉の部位や形状(大きさ)によってグレード(等級)分けされています。

・オレンジペコ(OP)

大型の葉(約7~15mm)で、特徴の香り・味を生かします。

・ブロークンオレンジペコ(BOP)

オレンジペコが、少し小さく砕けたところを使用しております。

・ブロークンオレンジペコーファニングス(BOPF)

BOPよりもっと細かく砕けた茶葉。です。

・D(Dust)

とっても細かい目(0.5mmくらい)のふるいにかけたときにでてきた細かい粉状のものでいちばん小さいもの。

※大事なのはこれらのグレードの違いは品質の良し悪しには一切関係ないということです。

私たちも最初は葉が大きいオレンジペコが有名で、良い茶葉であると思っていましたが

そういった意味でのグレードではなく、あくまで大きさを表しているだけと言うことです。

この様に、同じスリランカのセイロンティーでも標高や産地

茶葉の大きさなど様々な仕分けをされて管理されています。

しかし、同じ標高、同じ産地、同じ木、同じ大きさの葉っぱでも

その年の天候などで、その年ごとに茶葉の生育度合いは全く違います。

勿論、美味しいまずいは別として、農作物なので毎年同じ畑でも味や香りは全然違ってきます。

ワインをイメージしていただけると良いかもしれません。

去年のは好みだったけど今年のはなんか違う…

そこで、最もおいしい紅茶を選別するために、スリランカでは
各農園が自分の茶葉をオークションに出品し
紅茶メーカーは自社の理想の味に近い紅茶をオークションで落としていきます。

簡単に言うと「あ、これうちの紅茶の味だ!今回はこの農園の茶葉で製品作ろう」みたいな感じです

紅茶メーカーは自社のブランドごとに、見本となる紅茶のサンプルを毎年100種類近く
取り置きをしています。
卸先の飲料メーカーや輸入会社ごとに、前回卸した紅茶のサンプルをストックしておきます。

そして、毎週行われる紅茶のオークションで配られる100農園分にも及ぶ茶葉のサンプルを

一つ一つ香りを嗅ぎながら、色を見たり実際にお茶を入れて味見をします。

それぞれ自社製品の取り決めたものに近い物をリストアップし、オークションで競り落とします。

そういった背景から、どこの産地や標高の紅茶が美味しいとは一概には言えないのです。

私がスリランカの生産者様と初めて話したときにどこの産地の紅茶が高級茶葉なのと質問した際に

「どこの産地が美味しいとか良いものいうのは無いんだよ。

美味しいと言うのは、その人が育ってきた環境によって変わるものだから

その人に一番合う味が一番いい」

と話していたのが印象的でした。

紅茶の選びかたなどにもそういった考え方が表れていると感じた言葉でした。

余談ですが、スリランカはとても親日の国で、道路を走っている車は大半が日本車です。

日本語はあまり分からないようですが、日本語が書いてあるステッカーやお土産の袋も大事に取っておく人が多いです。

日本の観光客もそこまで多くはいませんが、現地では喜んで歓迎してくれます。

私たちもスリランカの紅茶メーカーにアテンドしてもらい、スリランカの歴史や文化を教えてもらいながら観光しました。

経済発展が著しいスリランカですが、紅茶の輸出産業は国の主要産業の一つです。

月の稼ぎが3万円前後の暮らしをしている、農場従事者はその日の収入で多くの家族を養っています

「毎日コンビニで飲んでる紅茶