トブランドづくりでした。
カカオ豆と砂糖を組み合わせて、美味しいチョコレートをつくることができます。その砂糖を沖縄県産のさとうきび糖や黒糖にすることで、沖縄らしいチョコレートとなるはずです。砂糖以外にも、亜熱帯沖縄で育つフルーツや地場のハーブなどは風味が個性的で、チョコレートと相性も良く、この地域ならではのものづくりができます。
OKINAWA CACAOのチョコレートは、地域の生産者から仕入れた素材を楽しむものづくりです。
カカオは産地と品種、栽培方法で味が異なり、世界の産地では国ごと、地域ごとのカカオがブランド化されている事例も多くあります。もし沖縄で栽培が成功すれば、沖縄の個性あるカカオが生まれるのではないか、沖縄の素材と組み合わせると、100%沖縄産、日本産のチョコレートづくりができてしまうのではないか!そんな期待に胸を膨らませ、2016年に起業し、沖縄・やんばるに単身飛び込み、カカオ栽培とチョコレートブランドづくりに取り組み始めました。(代表の川合は千葉県野田市生まれです。。)
カカオの栽培適地は南北20度のカカオベルトと言われるエリアです。沖縄本島は北緯26度にあり、カカオベルトから大きく外れていますので、カカオの産地ではありません。過去に栽培した事例もほとんどありません。しかし植物は生きていれば成長し、子孫を残すために花を咲かせ実をつけてくれます。事例がないので何年で実をつけるのかわかりませんが、実ができるまで栽培を続ける事業づくりができれば、必ず沖縄でのカカオ栽培は実現できるはず、世界に誇るチョコレートブランドを沖縄からつくれるはず!そう信じ、続けるという覚悟を決めて事業スタートしました。
カカオ栽培のこれまでとこれから
2016年5月、海外からカカオを仕入れ、実を割って種を蒔き、2000鉢以上の苗を育て始めました。
カカオの種まきを手伝ってくれた地域の方々。
思った以上に発芽率は高く、その年は12月ごろまでグングンと成長しました。
沖縄にも冬があり、寒さと台風を乗り越えるためにビニールハウスを建設し、ハウス栽培とハウス外での露地栽培を試しました。12月の半ばも過ぎると、沖縄には北風が強く吹き、朝晩はカカオにとってはだいぶ冷え込みます。カカオは18度以下になると成長阻害が起こると言われており、朝晩は10度前後まで気温が下がる日もあります。しかしビニールハウスは日中、太陽の光で温められ温室のようになります。栽培環境として寒暖差は大きいのですが、朝晩の寒さを日中の太陽光による温室で補うことで、ビニールハウスを使えば沖縄でも越冬することがわかりました。同時に行った露地栽培では、冬越しの生存率は大変低く、商業栽培は難しいと感じています。
ビニールハウス内の様子。カカオが茂っています。
現在はビニールハウスでの無肥料、農薬不使用で栽培を行っています。様々な実験、観察、改善、失敗を繰り返し、カカオは冬の寒さと台風による影響を防ぐことができれば沖縄・やんばるでも成長することがわかりました。カカオの種まきから丸5年で初めて、2021年1月に収穫することができました。
初めて収穫したカカオ。果皮は厚いけどカカオ豆(種)はしっかりと入っており、白い果肉は甘酸っぱく美味しい、まさにカカオでした。
2021年の半ばまでに収穫できたカカオは大小合わせて100個以上。美味しいチョコレートにするには発酵する必要があり、発酵試験も行いました。
少量でも発酵が進むよう、専用の発酵装置を手作りし、約10日間で発酵を終え乾燥し、沖縄県産のカカオ