テスト後に「湿潤、水滴がない」状態を指します。(JIS L 1092法)
残った雨粒も「バサッ」と振ったらほとんどなくなります。
あとは、わずかに残った雨粒もハンカチやタオルで拭いたら、元どおりの「ステンカラーコート」に。
蒸れない「透湿性8,000g/㎡/24hr」
透湿度とは、生地1㎡あたりで、24時間で何gの水分を透過したか(外に出したか)を示した数値です。『All-weather Coat|HARE』は、「透湿性8,000g/㎡/24hr」というアウトドアスペックの蒸れない素材を使用しています。
体質や気温などによって異なりますが、下記が一般的な大人の1時間あたりの発汗量の目安です。
安静時:約50g
軽い運動:約500g
ランニング等の激しい運動:約1,000g
蒸れないためには「6,000g/㎡/24hr」程度が必要とされ、一般的には「8,000g/㎡/24hr」以上あれば十分に効果が実感できるとされています。
また、『All-weather Coat|HARE』の「8,000g/㎡/24hr」という数値はメーカーの設定した(個体差・測定誤差などを考慮した)マージンを持った基準値(保証値)です。
参考値とはなりますが、実際のテストでは「19,200g〜23,200g/㎡/24hr」という高い水準を記録しております。メーカーによっては、テスト結果をそのままスペックとして表記するメーカーもあるそうなので、実際には非常に高い透湿性を持っております。
十分なスペックを確保した上で、高級感のある質感にもこだわって素材を選びました。
風をシャットアウトする防風性
耐水圧が高い=防風性が高い。水を通さないのですから、当然の如く風も通りにくくなっています。外からの風をシャットアウトすると聞くと、蒸れるような気がするかもしれませんが、蒸気は外に逃すので蒸れません。
風の強い日でも、体温を奪われず身体を守ります。
前を開けて羽織ってもファスナーは見えません。
ファスナーが見えてしまうと、どうしてもカジュアルなイメージになってしまいます。ボタンを留めずに羽織っただけで着た時も、ファスナーが見えないように工夫を凝らしました。
1stサンプルの時点ではファスナーが見えていたのですが、どうしてもファスナーを隠したくて、何度も修正を重ねました。構造上の問題と見た目の問題をクリアして、最終的に現在の形になりました。
さすがにどの方向から見ても完全に見えないということは難しかったのですが、ほぼファスナーが見えない状態まで仕上げました。(もちろんボタンを閉じれば全く見えません。)
フードを取り外して襟を立ててもファスナーは見えません
フードは「止水ファスナー」で脱着可能になっています。フォーマルなイメージで着たい時やフードがいらない時は外しておいて、雨が降った時やカジュアルなイメージで着たい時などはフードをつけて着ていただけます。
カッコよく襟を立てて着たい時にファスナーが見えてしまっては台無しです。襟を立ててもファスナーが見えないようにディティールにもこだわりました。
脱着可能な「フード」は、構造上フードの内側に襟があるので「止水ファスナー」でなくても、ほとんど水の侵入はないのですが、念には念を入れて「止水ファスナー」を採用しました。
襟の部分の構造上、生地が幾重にも重なってしまい、縫うことが困難となったため、今回のプロジェクトで一番苦労した部分です。
「ボタン」に変更するなどの妥協案もありましたが、「ボタン」だ