。製塩過程で塩に含まれる成分や結晶の粒の調整をすることができます。日々、塩が成長していく過程が非常に興味深く、面白いと感じました。自然が大好きな私にとって塩作りは天職だと思い、地域おこし協力隊の任期終了後の生業にしようと決意しました。
完成間近の天日塩
沖の島で最高の塩作りを、そして沖の島振興へ。それを自分自身の信念に、経営理念にして。製塩業の屋号は「土佐沖の島塩業 星塩」です。名前の由来は①塩の結晶が星のように輝いて美しい。②沖の島から見る夜空は満点の星が非常美しい。③流れ星に願いを込めるように私や島民の願い・想いが込められて塩ができている。この3つの由来から命名しました。又、この事業デザインは沖の島出身者が代表取締役をしている株式会社StarFACTORY様に作成を依頼しました。離れていても繋がれる。沖の島に縁もゆかりもない私でしたが、島を大切に想う気持ちは島民と同じです。
粗塩タイプのパッケージデザイン案
細塩タイプのパッケージデザイン案
製塩施設建設予定地から見えるだるま夕日。だるま夕日に照らされて塩が結晶していきます。
世界的な問題かと思いますが、何もしないでいると海岸上に漂着ゴミが貯まってきてしまいます。そこで「土佐沖の島塩業 星塩」が立ち上がったあかつきにはCSR(社会貢献)活動として事業所の前の海岸漂着ゴミの片付けを行います。製塩業は海と密接な関係にあります。汚い海では美味しい塩は作れません。何よりも大好きな沖の島を汚れたままにしてはおけません。日頃から仕事の合間に少しずつ漂着ゴミを片付けることで常に綺麗な海を維持することができます。
製塩施設建築予定地前の海
沖の島の現在の人口は約110人です。このまま何も対策をせずに30年経った場合、半分以下の人口になっているでしょう。人口が減少するのは様々な要素が絡み合っていて複雑ですが、その内の1つに仕事が無いという問題があると思います。将来的に私の製塩業「土佐沖の島塩業 星塩」で雇用を産み出すことを目指します。実のある新たな産業を立ち上げることで沖の島の人口減少を食い止めてみせます。
島のこどもたちに遊ばれる様子
私は地域おこし協力隊の任期が終わった後も地域おこしになるような離島振興活動をし続けたいと考えています。お世話になっている宿毛市、沖の島に対して恩返しがしたいのです。だからこそ島内の既存の法人に雇われるのではなく、製塩業という新たな産業を興します。具体的には塩を宿毛市のふるさと納税の返礼品に登録。宿毛市内の製菓・製パン業者さんや飲食店さんと提携して宿毛の新たな塩グルメを開発したいと考えています。沖の島産の塩を使った塩パンを焼く、沖の島の海域で獲れたカツオと一緒に食べる、焼き肉屋さんで肉に振って食べる。副産物のにがりで豆腐を作る。塩なら沖の島という離島にいながら宿毛市内全域を巻き込んで盛り上げることができるのです。1つ1つの食材が集まり、調理され、口に届くまで、数多くの人々の想いが込められています。その想いに私の想いも重ねて宿毛の食のアップデートを目指します。将来的にぜひ沖の島の塩を使った宿毛の美味しいものを食べてみてください。
沖の島の「土佐沖の島塩業 星塩」にはまだ製塩施設はありません。これから風と太陽光の力だけで作る自然に寄り添ったECOな施設を建設する予定です。しかしながら建築費用は離島という地理的不利な環境もあって非常に高額になってしまいます。具体的には製塩施設、事務所等の建築費の総工費、運転資金の合計金額は約2,000万円。1,600万円は何とか自力