富士山のお膝元!富士宮市に地域のみんなが集まるお寺カフェを作りたい!

富士山のお膝元!富士宮市に地域のみんなが集まるお寺カフェを作りたい!
富士山のお膝元・富士宮市にある来迎寺は、寛永4年1627年に開基しました。今回のプロジェクトは来迎寺に縁のある皆様のご協力をいただき実現することができました。ご協力いただいた皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。

■主催者の自己紹介

ページをご覧いただきありがとうございます。来迎寺住職の岩田照賢と申します。

来迎寺は静岡県富士宮市の山間にある田舎のお寺です。富士宮市はここ数年富士宮やきそばで有名になりましたが、来迎寺があるのは駅前から離れた大岩・村山と呼ばれる地区にあり、のどかな山村風景が広がっています。私は同じく富士宮市市街地にある平等寺の住職も務めており、来迎寺を兼務寺としてこれまで守ってきました。

来迎寺 正面

来迎寺自体は、古くは平等寺を隠居した老僧の庵として結ばれたものですが、長らく無住(住職がいないこと)の時期が続き、平成19年に再建するまで堂宇もありませんでした。しかし、来迎寺の檀家は6軒しかありません。お堂ができたとはいえ、法事で使うのは平等寺であることが多く、活用されているとはいいがたい状況でした。

来迎寺 昔

来迎寺 今一方、来迎寺周辺では高齢化も進み、地域行事の縮小や中止など、人々が顔を合わせる機会も減ってしまいました。無縁社会、孤独死、高齢化が社会問題となる中で、寺院だからこそ何かできることはないだろうかと考えました。そして、この来迎寺を地域の方々が気軽に立ち寄れる居場所にしようと決意し、プロジェクトを立ち上げました。皆様からの温かなご支援を賜れれば幸いです。
■本プロジェクトを何故実行するのか

私事ですが、私の母は6年前に認知症と診断されました。お世話になる介護施設を探しに、一緒に回る中で、「私はこんなとこに行きたくない」とつぶやいた母の一言が忘れられませんでした。誰だって慣れ親しんだ場所を離れて、施設で暮らすのは不安です。現在、厚生労働省は「誰もが住み慣れた地域でいつまでも暮らせる」をコンセプトにした地域包括ケアを推奨していますが、実際の「住み慣れた地域」には、その担い手も居場所もないのが現状です。

来迎寺のある大岩・村山地区もご多分に漏れず高齢化が進んでいる地域です。町内会、老人会、子供会などのこれまであった集いの場はなくなり、町の活力は低下しています。一方で、近年は宅地開発も進み、この地に家を建て、移り住む子育て世代の住民も増えました。昔とは違い家族内で完結したライフスタイルが浸透していく中で、子育て世代の孤立、引きこもりの増加など生きづらさも複雑化してきています。

寺院はかつて寺子屋として地域の人々の学びの場であり、憩いの場でした。自分の母のつぶやきのひとつの答えとして、この地域で寺院が役に立つ方法はないか考え、来迎寺を高齢者だけでなく、子ども、母親、さらには現役世代まで、誰でも気軽に立ち寄れる居場所にしたいと思っています。地域の方々による庭づくり心静かに写経

人にはそれぞれ得意不得意があります。誰かの不得意は、誰かの得意かもしれません。さまざまな立場の人が集うことで、お互いさまや助け合いの精神を感じたり、発揮したりする場となるでしょう。「来迎寺カフェ」は、人のつながりを作り出し、思いやりを育み、いつまでもこの地域で暮らしていける「地域づくり」に資するものと思っています。
■来迎寺カフェの現状

2020年6月より、富士宮市社会福祉協議会、地域包括支援センターと打ち合わせを進め、9月23日、第1回来迎寺カフェを開催しました。ここでは、参加者と一緒に、ここをどんな場所にしたいか、ここでどんなことをしたいか、自分はどんな得意をもっているかを出し合うワークショップを行いました。異なる立場の人々が集い、認め合い、つながり、支え合い、助け合うきっかけづくり

以来、月1回のペースで来迎寺カフェを開催しています。