>>はじめに・ご挨拶
コンセプトライズ株式会社 代表の永田と申します。
1997年、ライブバーの創業から居酒屋、バル、もつ料理店、和食店と様々な業種業態を展開しながら、新型コロナが少しずつ騒がれ始めた昨年3月に、福岡博多に和食店を開業しわずか2週間で休業、そしてそのまま再開することなく撤退することに。。。
2021年春には23年間の飲食店としての歴史と全ての既存店を閉店することとなりました。
それでも、「ピザのある毎日」をコンセプトに、全くの異業種であるピザ業態にチャレンジし、出店できた背景には、心に傷を抱えた「一人の社員」の存在がありました。
アルバイトから10年働き続けてくれていたその社員には幼少から、そして大人になった今、僕らには分からない「何か」を抱えていたのです。
>>プロジェクトをやろうと思った背景
コロナ禍最初の「緊急事態宣言」中、顧問社労士の勧めと社員の同意もあり、当時10名いた正社員全員を勧奨の上解雇とする、とても情けなく申し訳ない決断をいたしました。
「23年間やってきて、人も店も残せなかった・・・」
とても不安定な精神状態だったと今思います。
そんな休業期間中に、解雇社員の一人で入社10年になる最若手の一人が無給で「自分の時間だから」と、既存店の1アイテムであったピザのブラッシュアップに取り組みだし、紆余曲折の中とても美味しく楽しいピザを創り上げたのです。
そのピザを機に、最期の奇跡に賭け、パン屋さんだった物件跡に、コロナ禍で借入れた資金で【PIZZA PARADISE(ピザパラダイス)】PIZZAPARA Instagram
という、テイクアウト主体の新しいお店を背水の陣で開業しました。
昨年12月のことです。
開店から地元で多くの方に支持されるピザ店のキッカケを彼は作ってくれたのです。
しかし開店から少し経ち、改めて飲食業としての仕事に関わりだした彼を見た僕の友人である福祉関連業の社長から「彼は発達障害かもしれない」と衝撃的な言葉が・・・
彼はもともと正社員として、やるべき仕事に対しての理解や成長が遅く、数字にも弱い。
僕の心配の種であったのは事実で、正直それは彼を見続けてきた僕も少し感じていたことでした。
10年働いてくれた彼の今後の成長、この先に不安を感じた僕は、意を決して彼と向き合い「これからの未来へ向け、自分を知るためにも診察を受けなさい」と伝えました。
心療内科、精神科と受診し、ADHD(注意欠如・多動症) の兆候と重度の「うつ」であると診断され、医師からは、長期の休養を奨められたそうですが、彼は「ピザを作る」と応えたそうです。
【PIZZA PARADISE】開店と共に、彼には、自分に課した「ミッション」がありました。
それは、自分が作ったピザを全国に広めたいという「夢」を叶えることです。
彼の描くPIZZAとは…
そのために、彼をはじめスタッフ皆で、家庭のトースターでも美味しく焼ける冷凍ピザの加工化に取り組みはじめました。
小麦粉やチーズといった、原材料の選定はもちろんですが、何よりこだわってるのは生地の食感や焼き色です。
プロのピザ職人でもない僕たちのチェレンジは前途多難です(^_^;
生地そのものの風味や食感をもっとお伝えできる仕様にしたい!
「ブラックスポット」と言われるピザ生地の縁に付く黒斑の焦げ目の付き方。
表面のカリッと感と中のモッチリ感を出すための水分調整や焼き方といった課題への取り組みは今も続いています。
しかし、焼き立てではどんなに美味し