インディペンデント映画「復活」DVD化プロジェクト

インディペンデント映画「復活」DVD化プロジェクト
WW2末期を時代背景に、池袋モンパルナスの世界と天才戦没画家靉光の半生をモチーフに制作された自主制作映画「復活」。この映画をインディペンデント上映のみでなく、より多くの方々に観ていただくために、DVD化するプロジェクトです。

島区中央図書館

2017年1月14日 「復活」クロージング上映会@江古田FLYING TEAPOT
2021年2月28日 「復活」上映会@広島市映像文化ライブラリー

■私は何を描きたかったか

靉光をモデルにして、ひとりの日本の絵描きが絵筆を銃に持ちかえて死んでいったことを、そのままビジュアル化しようと思いました。靉光が中国大陸に渡り、どのような戦争を戦ったかはあまり伝わっていません。数少ない証言や資料からあくまでも推測するしかないので、あまり好い加減なことは描けないわけですが(靉光をこの映画では実名で描かず、モデルとしてフィクションとして描いた理由でもあります)、おそらく靉光はこのようであったろう、という想いを込めて、彼とその時代の空気を現代に映画として「復活」させたつもりです。
資金の使い道

ほとんどはDVDプレスと中に封入するジャケットの製作費にあてられます。残りはこのクラウドファンディングの手数料、リターンの制作とDVDの発送にかかる諸経費、今後のさらなる上映活動や、広告費にかけたいと思っています。
リターンについて

1.DVDパッケージ1枚
2.DVDパッケージ1枚+絵コンテ集
3.DVDパッケージ1枚+特別限定上映会参加チケット
4.DVDパッケージ1枚+劇中使用絵画「兵士の墓標」
5.DVDパッケージ1枚+劇中使用絵画「自画像」
実施スケジュール

3月中 申請公開完了
4月中 SNS他にて広報活動及びフォロー活動
5月中 クラウドファンディング終了・DVDパッケージデザイン終了
6月中 DVDプレス・絵コンテ集製作
7月中 DVD及びリターン発送
8月中 特別限定上映会開催
最後に

私の亡き父は1945年敗戦時海軍にあって、広島で原爆の炸裂を目の当たりしつつ辛くも生還し、母と所帯を持って私をこの世に送り出してくれました。先の日本の戦争、広島原爆を体験した父は、67歳で癌で死にましたが、その病床にあって大岡昇平の「レイテ戦記」など、戦記をよく読んでいました。多くの戦争経験者がそうであるように、彼等にとって先の戦争はこの世を去る間際まで忘れることのできないものであり、さらに言えばこの世を去るにあたって「あれは一体何だったのか」と、あらためて問い直さざるを得ない問題だったのだと思われます。

父は私に戦争のことを多くは語らなかったけれども、そういう病床で戦記を繙く彼の姿を通して、私は何やら戦争を語り継ぐバトンを渡されたような気がしています。私にとって戦前の池袋モンパルナス、靉光という存在は、そういうバトンのひとつのように思われてならないのです。

私の映画制作活動は、少年時代の8mm映画制作や大学時代の友人たちの手伝いとしての映画研究会の活動を除けば、父が死んだ後しばらくしてからの、この日本の先の戦争を追求して映画に流し込んでいく作業として始まりました。練馬の実家の近くには光が丘団地と広大な都立光が丘公園がありますが、そこが戦後米軍キャンプ「グラントハイツ」だったことは知識として知っていても、戦前は日本陸軍航空隊の飛行場であったこと、その上空で凄絶なB29への空対空特攻が行われていたことなどは全く知りませんでした。そういう日常の裏側に潜む時空を超えた非日常を描くことが、私には頼まれもしないのにやらねばならないことのように思われて、映画を作っていくきっかけになったのでした。

私にとってこの映画を撮ることは、ある意味、この映画を「生きる」ことでした。2012年から2015年春までの3年は、正に「復活」という映画を生きた3年間で