インディペンデント映画「復活」DVD化プロジェクト

インディペンデント映画「復活」DVD化プロジェクト
WW2末期を時代背景に、池袋モンパルナスの世界と天才戦没画家靉光の半生をモチーフに制作された自主制作映画「復活」。この映画をインディペンデント上映のみでなく、より多くの方々に観ていただくために、DVD化するプロジェクトです。

はこの3.11を待っていたのか、とすら思うほどに。

迷いや中断を繰り返しつつ、2011年の夏から2012年の春まで、一年近くの時間をかけてシナリオを脱稿。結局、私個人の力で事実を厳密に再現するには限界がある事など様々な理由から、靉光(石村日郎)の実名ではなく、西村光郎という架空の主人公を描くフィクションとして、撮影準備に入りました。

2012年8月12日、「復活」は山梨県上野原の古民家にてクランクイン。予算も、今思えば当初クランクインする勇気を持てるだけの、言わば片道燃料。照明や録音、制作に関する専門スタッフをたてることもなく、カメラマンと助監督2人、美術及び合宿支援のヘルプさんだけを動員し、あとは役者さんだけでのクランクインでした。映画のプリプロ、キャスティング及びロケハンや様々の撮影計画は本来クランクイン前に全て行っておくものですが、正に見切り発車、クリアできていない問題山積みのまま、とにかく撮影を開始しました。(エンドロールに出て来る多くのスタッフや協力者は撮影を進めるうちに途中から関わってくれた人々がほとんどです。)

フルタイムの会社勤めであった私は、基本的に土日祝日しか撮影日程を入れられないし、ロケ地や小道具の調達などで進行が停滞することも多々あり、月に1~2回の撮影ができればいい方でしたが、短期に撮影を終える事が不可能であることは想定内でした。それでも気がつくと、2013年末までには最後の大陸戦場シーンだけを残すだけとなり、編集作業や追加撮影をしつつ、翌年夏の訪れを待つということになっておりました。

■靉光の墓参りを果たす

この後半の戦場シーンは私にとっては超難関シーンで、これを撮るための小道具&エキストラをしっかり調達•動員するのにも、それくらいの時間は必要だったわけです。おかげ様で、そういう待ち時間というかブランクを利用して、それまでの撮影分をあらかた編集し、さらにずっと果たせずにいた靉光の墓参にも行っておこうということになりました。

まずは靉光のお墓はどこにあるのか、という確かな情報を摑もうとしたけれども果たせず、結局、「無言館」の窪島誠一郎さんに靉光の娘さんである岩垂紅さんの連絡先を教えていただき、3月に大橋君とご自宅にお邪魔して、ご挨拶がてら紅さん夫妻にお話を聞くことができました。靉光生家の連絡先も教えていただいたおかげで、最終的には2014年4月に主演の大橋君共々、墓参が叶いました。クランクアップする前に、靉光のご家族とお墓に礼をつくすことができて、ほっとしました。

■クランクアップ、そして編集完了、ポスプロにまた1年

その後、夏までに戦場シーンの準備を進め、2014年7月に遂にクランクアップ。それから結局ポスプロ、編集完了から、昔からずっと協力してもらっている手塚理氏に音楽、音入れ作業をお願いし、2015年6月にようやく完成を観ました。さらに海外映画祭に参加するための英語字幕付け、権利関係をクリアするための手続きやDVDを制作しているうちに結局丸1年かかりましたが、2015年の夏にはようやく3回に亘る関係者試写を終え、2016年には各所で上映会を展開することができました。

◎2016年の「復活」上映会実績
1/30「復活」プレミア上映@御茶ノ水エスパスビブリオ
4/10,17,24「復活」上映会@プチルピリエ
5/22「復活」上映会@千早地域文化創造館
6/11「復活」上映@ドイツ・ハンブルク<ハンブルク日本映画祭>
8/30「復活」上映@<福岡インディペンデント映画祭>
11/26「復活」上映会@豊