はすっきりした自然の甘み特徴
▶︎フルーツと相性がいい甘酒で新商品を
一口飲んで美糀甘酒のすっきりした美味しさに虜になった私は、土湯温泉に行くたびに注文し、人にも勧めてきました。美糀甘酒はフルーツ味や抹茶味、小豆味など8種類ほどありますが、とりわけレモンやベリーなど、フルーツとの相性が抜群にいいのです。
この美糀甘酒をベースに、地産の桃やリンゴなどを使い、砂糖を加えず甘酒だけの自然な甘みで作ったら、美味しくて身体にいいドリンクになるはず。そして産地ならではの強みを活かし、果樹園直送の朝どりのフルーツを使えばさらに良いものになります。
これはイケる。そう確信した私はYUMORIのマネージャー、渡邉 萌さんに「福島だからできる、美味しくて腸活効果の高いドリンクを一緒に作りませんか」と持ちかけてみました。すぐに快諾をいただき、「夜の果樹園」×「YUMORI」コラボで商品開発を進めることになりました。
YUMORIのマネージャー渡邉 萌さん
▶「腸活」の鍵を握る二つの食品を一つに
おりしもコロナの影響で、腸内環境を整え免疫力を上げる「腸活」という言葉が大きく関心を持たれるようになりました。実は私自身も昨年身体を壊して入院を繰り返したこともあって人一倍「腸活」には関心があり、関連書籍を読みあさっていました。
書籍によって若干違いがありますが、どの書籍でも共通しているのが、腸内環境を整える2つの食品です。ひとつは悪玉菌の増殖を抑える「発酵食品」、もうひとつは善玉菌の餌となり腸内フローラを整える「水溶性食物繊維」。この二つを一度に取り入れることができる商品を目指しました。
▶フルーツ&野菜の相性を確認する地道な作業から
商品開発チームは合わせて5名。私を含め夜の果樹園チームはりんごをたっぷり使った「お酒に合うアップルパイ」など産品を使っての商品開発は経験があり、得意とするところです。YUMORIチームは糀工房の代表・中村千穂さんが中心となり、桃、リンゴをはじめとして、キーウィ、柿、ブドウ、イチゴなど、相性を見るためになるべくたくさんのフルーツを集めて試作を行いました。腸活を考えるとフルーツに留まらず、福島の新鮮な野菜も素材として考えてみました。野菜との相性、そしてフルーツと野菜の組み合わせも確認しようということで、試作品はどんどん増えていきました。
色鮮やかな素材たち
製作を担当する麹工房・中村千穂さん
発色剤等を使わなくても鮮やかな素材の色に
その結果、意外なものが甘酒に合う、あるいは期待していたほど合わないなど新たな発見の連続でした。野菜によってはフルーツより相性が良かったり、発色がいいものと悪いものに分かれるなど、地道な作業でしたが大きな収穫がありました。
この商品を特に飲んでいただきたいのは、美と健康に敏感な女性の皆さんです。そこで、定期的にワークショップ形式で試食会を開き、味の感想やどんなシーンで飲みたいかなど、女性の意見を取り入れていきました。
女性達が集まる福島市内のコワーキングスペースCoCoにて試食会
▶活きたまま酵素を届けるため「加熱処理をしない」選択
参加者の活発なご意見のおかげで方向性はだんだん決まっていきましたが、商品をどんな形(温度)で提供するかという大きな課題がありました。発酵によって生み出された酵素は60度で死滅すると言われます。その酵素を活かし、なおかつ日持ちさせるためには、加熱処理をせず、「生」のまま冷凍という形がベストだという結論に達しました。日本酒で言えば火入れをしない「生酒」の状態です。
それを、チャック付きの透明なポリ袋に入れて冷凍状態でお届けし、飲む際には室温に置いて解凍、または手のひらで揉み込むことによってシャーベット状にして飲んでいただく形です。果物や野菜と合わせた甘酒の場合、低めの温度のほうがより飲みやすく、美味しく感じるという利点もあります。
▶ツートーンのカラフルな甘酒に!
そして、色をきれいに出すために、最初はあえて甘酒と混ぜずに二層にして素材の鮮やかな色を楽しんでいただき、飲む直前に混ぜていただくスタイルにしました。さらに、イチゴやトマトなどは素材をごろっと入れて、潰しながら食べていただくクラッシュタイプも考案しました。
気づけば、これまで誰も見たことのない形の甘酒ができあがろうとしていました。今の時点ですでに、甘酒のやさしく自然な甘みと素材の新鮮さが際立つ、自信を持ってオススメできる美味しい腸活ドリンクに仕上がっています。
▶甘酒のネガティブイメージに驚く
ありがたいことに、試食のたび「美味しい」「飲みやすい」「これなら毎日飲みたい」など、たくさんの高評価をいただきました。様々な意見をいただきましたが、驚いたのはたくさんの方から「甘