は溜まっていく一方。
表面上は豊かにみえても、針葉樹林が適切な手入れをされていない状態が続けば洪水や地滑りの原因となり、栄養の偏った水が川を流れ、海に辿り着き、竹林の乱立は生態系の劣化を加速させます。
人がつくり出した”豊かすぎる自然”が、問題を引き起こしている状況にあります。
そして、あなたももちろんご存知のように、南米のアマゾン、東南アジアのジャングルをはじめ、海外の自然負荷は相当のものになっています。
日本の里山や森にある資源の循環がとまり、グローバル化で海外の自然に大きなストレスをかけている。。
ということは、ふたたび日本の里山や森にある資源を循環させていけば、同時に海外への自然負荷を下げることにもなるのでは…?
このようなコンセプトをもとに、YAMABITOは「山と、くらそう。」をテーマとして日本の山や森の健全化を目指しています。
かなり大きなことをビジョンとして掲げていますが、もちろん簡単に解決できる問題ではないです。
大きな目標を目指し、一歩一歩、できることからはじめています。
これまでのYAMABITOが歩んできたストーリー、そしてなぜ鹿革なのか?を、なるべく簡潔にまとめました!
問題解決のために、ボーダレスジャパンのアカデミーを受講
わたしが、ハンターの減少・高齢化と鳥獣問題をどうにかしたいと考えていた頃の話です。
「このまま鳥獣問題やハンター減少を放置しても何もよくならない。なにかしなくては…」という想いから、
社会問題をビジネスで解決する企業「ボーダレスジャパン」のアカデミー生として半年間、多くの仲間とともにソーシャルビジネスを学び、”FUKUOKAわなシェア”という狩猟体験サービスをつくりました。
意外に思われるかもしれませんが、ジビエブームや狩猟漫画、テレビ等の影響で狩猟免許を取得する若年層は増えています。
しかし実際に狩猟をする機会がなく、ペーパードライバーならぬペーパーハンターで止まっている方や、興味があるけど敷居の高そうな狩猟というジャンルに足を踏み出しきれない…という方も多くいます。
そんな方々とともに、狩猟の負担をグループ化してシェアしていこう!
というコンセプトの事業を始め、狩猟文化の継承や地域の鳥獣被害対策に貢献する活動をしています。
ですが、山や森の問題を知るごとに、
『鳥獣対策や狩猟文化の継承だけではあまい、、山そのものを変えていく仕組みが必要なのでは…』
と考えるように。
わなシェアはとても楽しく取り組んでいますが、人数が限られること。さらにジビエとなると好き嫌いがどうしてもあることから、広い層を取り込めるインパクトのある事業ではありません。
鳥獣問題 × 広い層へリーチできるプロダクト = 鹿革製品…??
上記の方程式が、このとき出来上がりました。
ジビエの利活用は国が主体となって行われており、食肉加工施設は少しずつ増えています。
ですが、皮はそれでも活用されずに廃棄されている。
シカやイノシシがまとめて”害獣”と呼ばれていますが、山や森にとって深刻なのはシカの増加。
増えすぎたシカは個体数調整をしないと植林した苗木を食べてしまったり、森林の低層木へ影響を及ぼします。
このような理由をもとに、森づくりのきっかけとして鹿革を循環させるプロジェクトに着手しました。
他にも、イノシシや鹿の毛歯ブラシ、ジビエの脂を使った化粧品など、いろいろ考えてはいたのですが、ある鹿革との出会いから話はさらに進んでいきます。
鹿革の製品化をする。