私たち株式会社アダストリアは、「グローバルワーク」「ニコアンド」「ローリーズファーム」など、グループで30を超えるブランドを国内外で約1,400店舗展開するカジュアルファッション専門店チェーンです。「Play fashion!」をミッションに掲げ、ファッションを通じてお客さま一人ひとりの毎日に「もっと楽しい」選択肢をご提案しております。
この度、豊島株式会社と協業し「自分の障がいに関わらずファッションを楽しみたい」「持病があって病院服を着ることが多いけれど、入院中もファッションを楽しめないだろうか」など、多様な視点を取り入れたファッションを提案するプロジェクト「Play fashion! for ALL」を始動しました。
本プロジェクトでは、障がいのある従業員が約200名働くアダストリアグループの特例子会社「アダストリア・ゼネラルサポート」の従業員3名が商品企画から参加。日頃の洋服選びに関する悩みや、一人ひとりのファッションへのこだわりを提示してもらったり、3DCGモデルを務めてもらったりと、デザイン制作に深く関わってくれました。
はじめまして!株式会社アダストリアの坂野世里奈(ばんのせりな)と申します。「Play fashion! for ALL」プロジェクトを始動し、一人ひとりの視点を大切にしたファッションにチャレンジしています。
まずは、プロジェクトのきっかけについてお話させてください。きっかけは、2017年5月に他界した私の父の介護です。父は、20年にわたる闘病生活によって入退院を何度も繰り返していました。そして、最期の半年は重度の介護生活を過ごしました。
元気な時の父:海外ドラマ・スイーツが大好き!よくランチや旅行に一緒に行きました。
元気な時は一緒に映画や旅行に行きました。私が結婚し、子どもが生まれて父がおじいちゃんになってからは、孫の世話をたくさんしてくれました。本当に、とても仲の良い親子だったと自分でも感じています。そんな父が、最期となった病では、要介護5認定での介護生活となり、最後は会話もできなくなってしまいました。享年64歳です、まだ若かったです。
介護中の父:抗がん剤治療で最期は話もできなくなってしまいました
重介護の生活は半年と短い期間でしたが、父はその中で、ファッションを楽しむ気持ちを持つことができませんでした。元気な時は、ミーハーで、アクティブだった父。私はよく、ポロシャツやスニーカーをプレゼントしていました。しかし最期は、変わり果てた父に洋服をプレゼントできる状況ではなく、また、介護で寝たきりの状態では選べる洋服もほとんどありませんでした。
当時の経験を振り返られるようになったとき、私は「あの時もっとできることがあったのでは?ファッションで楽しむことができたのでは?」と考えるようになりました。そして、アダストリアがミッションとして掲げる「Play fashion!」を、どんな時でも、すべての人が考えられる社会になるべきだと思うようになりました。
誰もが、「着てみたい!」と思える服を着ることができたとしたら、本当の意味で一人ひとりの毎日に「もっと楽しい」選択肢が増えるはず。
私は、「すべての人がファッションを楽しめる社会」をアダストリアが率先して築いていくべきだと考え、このプロジェクトを社内事業提案プロジェクト「PROJECT A」にて提案しました。
「Play fashion! for ALL」は、アダストリアの社内事業提案プロジェクト「PROJECT A」より発案されたインクルーシブフ