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私共「小林食堂」は
五反田で近隣にお住まいの方やお勤めの方々ににご愛顧いただき、本年の1月5日に同じく五反田で‟鶏白湯のおでんと自然派ワイン”の姉妹店「小林屋」をオープン致しました。しかしその翌々日2度目の緊急事態宣言が発令される事になりました。そして現在第三次緊急事態宣言が解除されまん延防止等重点措置に移行され限定的ではありますが酒類の販売もできるようになりましたが、今後どうなって行くかは予断を許さない状況で飲食店の連鎖倒産も激増しそうです。
小林食堂が辿ってきた道のり
「小林食堂」は、オーナーシェフ小林大輔が腕を振るうフレンチとイタリアンの技法を用いて和のエッセンスを盛り込む料理と、気の置けないサービスで肩ひじ張らず食事ができるレストランとして年齢層を問わず連日多くのお客様にご来店頂き、常に活気ある店として営業してまいりました。しかしコロナ禍の第一次緊急事態宣言発令以降ランチタイムの営業成績は落ち込み、特にディナータイムは来客のない日が週に何日もあるという大打撃を被ることになります。この危機を打開するため、代表の小林が発起人となり有志の7店舗で五反田テイクアウトマップを作成し始動、テイクアウト事業に参入した企業のプロモーションにいち早く対応するなどして例年通りといかないまでも減益を多少なりとも食い止めるに至りました
生ウニのペペロンチーニ魚介のパエリア鍋
新店舗のコンセプトをめぐる逡巡
第一次緊急事態宣言終了後、夏の終わりごろから営業成績も少しずつ回復し始め、ここをチャンスと捉えた私達は長年の懸案だった新店舗オープンに向けて準備をし始めます。最終的に‟おでんと自然派ワイン”の店が出来上がるのですが、実は初めからそれを目指していた訳ではありませんでした。当初私達は今後飲食店だけの業態で運営していくことの厳しさを想定し、テイクアウトの大量仕込みに対応できるセントラルキッチン機能とデリカテッセンを併せ持つ店舗をオープンさせようと考えていましたし、その他に幾つものアイデアが浮かんでは立ち消えて行きました。
ナチュール(自然派)へ
なぜ、‟セントラルキッチンとデリ”から‟おでんと自然派ワイン”という全く脈絡のない展開になったのかと自問していくと、それはコロナ禍をきっかけにスタッフ全員の皮膚感覚が向かわせたものだとしか言いようがありません。ヨーロッパでオーガニックやビオが大きな流れとなったきっかけは1980年代後半から猛威を振った狂牛病が原因だと言われています。一方日本ではヨーロッパ的お洒落なライフスタイルを取り入れたい気取った人達の振る舞いというネガティブな見方も勿論あります。しかし、得体の知れないウイルスが蔓延する今、かつてのヨーロッパのように人為的、化学合成的なものに対する不安が人々の無意識を覆っているのが実際のところなのではないでしょうか?そして私達は身体に入って行くものは極力自然なものを(それはワインに限らず食材に関しても )という選択に辿りつきます。鹿児島坊ノ岬 田中水産から届く魚高知四万十町 桐島農園の野菜
「小林屋」オープンとレッドゾーン
当初は2020年の12月中旬オープンを目指していたものの店の方向性が固まってからの準備期間が短く、ようやく2021年1月5日に「小林屋」の開店にこぎ着けます。カウンター8席だけの小じんまりした店で‟おでん”というお一人様が短時間でサクッとご利用して頂ける利便性の良さから期待以上の滑り出しとなりました。しかし噂されていたようにオープン翌々日