ご挨拶
はじめまして、滋賀県米原市伊吹山の麓で伊吹そばの生産をしているブレスファーム伊吹・代表理事の伊富貴務と申します。このたびは私どものプロジェクトページをご覧いただきありがとうございます。
古から伝わる、日本蕎麦の発祥ともいわれる“在来種伊吹そば”。この歴史ある貴重な伊吹そばを普及させようと一生懸命生産に取り組んでいますが、新型コロナウイルスの影響で出荷が滞り困っています。たくさんの関係者の取組によって少しずつ生産量が増えてきた矢先、このままの状況が続くと多くの在庫を抱え、生産を調整せざるを得ない状態になっています。
このような中、少しでも皆様に伊吹そばのことを知ってもらい、また、食べて頂ければと思いクラウドファンディング限定の内容でご提供することにしました。皆様の応援よろしくお願いします。
”在来種伊吹そば”とは!?
(伊吹山を背景に咲き誇る蕎麦の花)
伊吹そばは粒の直径が4・5ミリ以下で一般の品種より小粒です。殻の部分を除いて製麺すると緑の色合い、甘みや香りが強く出るのが特徴です。
(緑の色合いが特徴の蕎麦の実)
平安時代から生産が始まったとされています。
伊吹そばの歴史は平安時代から鎌倉時代の頃にさかのぼります。滋賀県と岐阜県の境にある伊吹山は山岳信仰の拠点、修験の霊場として知られていますが、その伊吹山中腹に開かれた太平護国寺の僧侶や修験者が食料を確保するためにそばの栽培が始まったものと考えられています。太平寺付近は石灰岩の分布地帯で傾斜地でもあり水田には適していないため、そういう条件下でも栽培可能なそばを作り始めたと思われます。
(江戸時代の彦根藩井伊家文書の『伊吹山絵図(作成年不詳)』、「元文己未(一七三九)十二月写」銘のある『伊富貴山之図』(彦根城博物館蔵)には、太平寺より上、伊吹山の西面に「蕎麦畑」が描かれています。)
伊吹山の傾斜による排水性の良さ、冷涼な気候、昼夜の寒暖差が大きいという環境は、そばの作物としての適性に合致し、その品質の良さは後に高い評価を得ることになりました。いくつかの文献によると、彦根藩から江戸幕府に献上され、「伊吹蕎麦。天下にかくれなれば。辛味大根。又此山を極上とさだむ。」と、天下にその銘を知らしめられたとされています。
そうして「伊吹そば」は古より人々に賞賛され、諸侯や藩士への贈り物として用いられたり、また、太平寺では客人に振舞われたりしました。
近江牛につづきGIを取得!
令和元年9月、地域の農林水産物や食品のブランドを守る農林水産省の地理的表示(GI)保護制度の対象に伊吹そばが選ばれました。GI登録は全国でもわずか86産品、県内では近江牛に次いで2例目です。地域に根差す産物として今後も栽培面積も増やし、継承、発展させなければなりません。
(蕎麦の収穫)
「蕎麦の里 伊吹」をOPEN!
令和2年春、伊吹山麓に蕎麦の里「伊吹」をオープンしました。伊吹そばが食べれるお店は数少なく、より多くの方に食べて頂けるように伊吹そばの生産者である私たち自らお店を出しました。地元の方にもたくさんご利用いただき、「美味しい!」とお褒めの言葉をいただき喜んでいますが、コロナの影響により観光でいらっしゃる方が激減し、お客様の数も当初の想定に比べて少ない状況です。
コロナ禍で出荷が停滞しました
全国の農産物の生産者の方々も同じ思いですが、私たちもコロナの影響で伊吹そばの出荷が思うように伸びず、在庫の対応に苦慮しています。コロナの影響で取引先である市内や近隣の飲食店、旅館、ホテルなど