台風に被災した茅葺きの古民家を「現代の結」で再生し、茅文化を次世代へ継承しよう!

台風に被災した茅葺きの古民家を「現代の結」で再生し、茅文化を次世代へ継承しよう!
林良樹(農家・アーティスト)x相良育弥(茅葺き職人)x塚本由晴(建築家)が茅葺きの古民家をリ・デザインします!台風に被災した茅葺き屋根を再生すると同時に、それは茅葺き文化を継承するスクールとなり、循環する未来へつなぎます。

ら資源を取り出して作る「資源的人」の建築です。しかし鉄とガラスとコンクリートの近代建築を作るため、経済性の原理に則って世界中から材料を集め、工事期間を短縮し、大量生産できるよう部材を規格化し、建設機械を導入することで拡大、成長に対応してきた産業としての建設業は、これを扱うことができなくなっています。

材料も、技術も、再生を待つ傷んだ茅葺屋根があるのに、それができないということは、産業の仕組み自体が茅葺にとっての障壁になっているということです。であれば、専門職しか建設に参加できなくなっている建設業に発注するのではなく、普請で茅葺を再生しようというのが、今回の茅葺学校です。普請というのはその昔、禅宗の寺院が本堂を建てるに当たって、普く資金供出や作業への参加を請うことを指す言葉でした。技術のある人はもちろん、ない人でも技を習ったり、材料を運んだり、さらには食事を提供したりすることでも参加することができます。

クラウド・ファンディングで支援することは、現代的な普請への参加なのです。資源的人の建築である茅葺を普請で再生する。これができるのであれば、私たちも「大きな地球」の人々ではなく、「小さな地球」の人々に一歩近づくことになるでしょう。私たち、そして私たちの暮らしは、地球の姿を写しているのですから、私たちが変わらないといけないのです。

<茅葺き職人「くさかんむり」相良育弥さんのメッセージ>

林さんに初めてお逢いしたのは今年の冬。

羽田空港でレンタカーを借り、アクアブリッジで東京湾を越え、千葉の鴨川を目指す。

大都市から小一時間移動しただけなのに、田舎育ちの僕には心地よい風景が、 山の襞のそこここに現れて、その襞の突き当たりに林さんの活動拠点である茅葺の家があった。

出迎えてくださった林さんは、早速軽トラックで棚田を案内してくださった。

天水だけで耕作しているというその棚田は、隅々まで人の意識が行き届いていて、 畦までも美しく、当時は冬だったので植物までは確認できなかったけれど、 様々な在来の植物が季節ごとに花を咲かせ、田で汗を流す人を慰めているのだろうなと 簡単に想像ができる、本物の棚田だった。

その棚田は同じように汗をかき、同じように自然と深く関わるものには、 充分すぎる説得力を持っていました。 見晴らしの良い棚田の1番上まで登り、棚田を眺めながら林さんと話していると、 僕が青年の頃に読んで感銘を受けた宮澤賢治の「農民藝術概論」を思い出し、 2人で静かに盛り上がったのを覚えています。

そして本題の茅葺き屋根のお話をした時も、 2019年の大型台風の直撃で、被さっていたトタン屋根がぶっ飛んで、 茅が剥き出しになった姿を見て「美しい」と思ったと林さんに聞いた時に、 茅葺き職人として何かチカラになれたらと素直に思えました。

次の日に開催された資源的人会議では、建築家の塚本さんにもお逢いする事が出来て、 何かチカラになれたらという思いがますます強まりました。

今回のプロジェクトは、茅葺き屋根の修復を通して、 後継者の育成や茅場の再生など、茅葺きという営みの復活を目指しますが、 現代における茅葺きの自然な在り方も探りたいと思いますし、 何よりプロジェクトに関わってくださる皆様との新たなご縁を楽しみにしています。

<内容>

・茅葺き合宿&スクール 10月11日〜24日 定員5名(研修費・宿泊費無料・食費実費)

 →申し込みは smallearth.community@gmail.com

3年連続で毎年10月に開催し、失わ