台風に被災した茅葺きの古民家を「現代の結」で再生し、茅文化を次世代へ継承しよう!

台風に被災した茅葺きの古民家を「現代の結」で再生し、茅文化を次世代へ継承しよう!
林良樹(農家・アーティスト)x相良育弥(茅葺き職人)x塚本由晴(建築家)が茅葺きの古民家をリ・デザインします!台風に被災した茅葺き屋根を再生すると同時に、それは茅葺き文化を継承するスクールとなり、循環する未来へつなぎます。

らは一瞬にして意気投合しました。

古民家「ゆうぎつか」の茅葺き屋根は、これから茅葺き職人の相良育弥さんと建築家の塚本由晴さんと共に再生します。

第1回は10月11日〜24日に相良育弥さんをお招きして2週間の合宿を行い、茅葺き屋根を再生していきます。

毎年、稲刈り後の10月に合宿を行い、合宿は茅葺きスクールにして人を育て、約3年計画で進めていきます。

古民家「ゆうぎつか」の茅葺き屋根再生を機に地縁血縁、年齢、職業、ジェンダー、国籍等々、あらゆる壁を超えた「現代の結」をつくり、「茅普請」となると全国から人が集まる文化を発酵させ、茅葺き屋根を徐々に増やして風景を美しくし、日本の風土を舞台に参加型で「いのちの彫刻」を創造したいと思います。

そして、これ以上地球を破壊せずに、持続可能な共生社会を実現し、一人ひとりの暮らしが豊かで幸福になり、素晴らしい日本の伝統文化と自然を次世代へ手渡していきたいと願っています。

「地球は親から与えられたものではない。

祖先からの授かりものでもない。

子ども達から借りているのだ。」

〜アメリカ先住民のことわざ〜

みなさま、どうぞ力を貸してください。

そして、人と自然が調和した美しい未来の風景を共に創りましょう!

林良樹

農家・アーティスト・一般社団法人小さな地球 代表理事・NPO法人うず 理事長

<建築家アトリエ・ワン塚本由晴さんのメッセージ>

今の私たちの暮らしは「大きな地球」を前提にしています。

「大きな地球」とは資本主義における人間の活動により引き起こされる物質循環が、地球の本来の再生能力の限界(プラネタリーバウンダリー)を超えてしまっているということです。同じような暮らしを続けていたら、これから生まれてくる人々に、だいぶ劣化した地球を渡すことになり、恨まれることになるのは確実です。

ではどうやって、今の暮らしが前提にする地球よりも少しでも「小さな地球」に戻していくことができるのでしょうか?産業界は地球温暖化の原因となっている温室ガスであるCO2の排出を、新しい技術で減らす努力をしています。再生可能エネルギーの普及、あるいはCO2を特別な物質に吸着させる技術などに期待が集まっています。

暮らしに近いところで言えば、自動車もガソリン車から電気自動車や水素自動車へ、建築も断熱、気密を高めて熱効率を良くし、ソーラーパネルで電気を自家発電する方向に動いています。でも気がかりなことがあります。こういう「スマート」な技術は、私たちが変わらなくても、産業が解決してくれるかのような幻想を人々に抱かせてしまいます。

その上、商品として提供されるので、お金がないと受け取れず、経済格差を固定します。それが産業社会的連関の中の暮らしです。食べるものもエネルギーも住まいも商品として買うためには、お金を稼がなければならず、そのためには仕事を得なければならず、そのために人々は良い人的資源になろうとします。

でも「人的資源」というのは、第二次大戦中の国家総動員法に関連する報告書の中に初めて登場し、戦後も経営者的な視点として一般化された概念です。私たちは人的資源でなければならないわけではないのです。釜沼における「小さな地球」の活動は、里山の再生を目的にしていますが、それは美しい農村の風景を守ることだけでなく、暮らしを見直し、食料やエネルギー、そして住まいを作る材料を身の周りの環境から取り出せる人々、すなわち「資源的人」になることでもあります。

木と竹できた骨組みの上に草を重ねて作る茅葺は、身の回りの環境か