でも、この青い海、青い空のもと過ごしたい。この思いは移住当時と何ら変わってはいません。急激な発展を遂げている今だからこそ、布石となる事業にしなければならないと思うのです。
僕たちのやり方、僕たちの取り組み
目標は自社醸造。それも、作物の栽培から収穫・加工までを、太陽光や風力といったエネルギーで賄う自然に寄り添った事業にしたいと考えています。それまでの1年~1年半は、OEM(外部委託)による商品開発と飲食店の運営に注力しつつ、醸造免許の取得とビール造りの研修をクリアしたいと思います。
事業を開始する上で、僕たちは先ず2つの決め事をしました。
①ビールに加える食材は、全て有機、または無農薬栽培のものに限定します
何故なら、過度な農薬の散布は虫を殺し、土を殺し、やがてはこの美しい海まで殺してしまうからです。
②定期的なビーチクリーン活動を行います
宮古島の海岸線には、毎日無数の海洋ゴミが流れつきます。これらのゴミは、海の動植物に甚大な被害を与えることはもちろんのこと、そもそも美しいビーチがゴミだらけなんて、海好きの僕たちとしては放っておくわけにいきません。
自社醸造開始後は、醸造後にできる麦芽粕のアップサイクルにも力を入れてたいと思っています。麦芽粕の大半は、家畜の餌や培養土、燃料として再利用(ダウンサイクル)されますが、実は「SUPER FLOUR(スーパー小麦粉)」と呼ばれるとても栄養素の高い食材(小麦粉と比べプロテインは2倍、食物繊維は12倍も含まれているそう)なのです。乾燥・粉砕し、地元の飲食店に提供することが出来れば、地域の活性と島の人の健康増進に繋がるのではないでしょうか。
第一弾は、無農薬マンゴーで造る「マンゴーIPA」
我々が最初に選んだ食材は「マンゴー」です。マンゴーは、宮古島を代表する農作物であり、その味は日本一だと思います。しかし、マンゴーの栽培には沢山の農薬を必要とするのも事実。もちろん、全てではありませんが、無農薬ましては有機栽培で営む農家さんはごく僅かです。
『まてぃだ農園』を営む上地一正(うえちかずまさ)さんは、マンゴーの無農薬栽培を行う貴重な生産者さんの一人です。マンゴーに携わり25年。途中、自身の持つアレルギーをきっかけに無農薬栽培に切り替えたそうです。「最初の5~6年は苦労しました。しかし、徐々に鳥などの生き物が集まるようになり自然と虫や病気が減っていきました」と話す一正さん。それは、収穫したマンゴーにも変化が。「とにかく日持ちが良くなり、無農薬に変えてから〝傷んでいる〟というクレームは一切無くなりました。色味もオレンジ色から真っ赤に変化したんです」。確かに、一般的なマンゴーとは全く色味が異なります。
自然に寄り添った農法で育てられた作物を使うことで、宮古島の土壌汚染が少しでも減ってくれたら嬉しい。ましてや、農薬の使用を見直すきっかけになれたのならこれ程嬉しいことはありません。その為にもこの贅沢な果物を使い、うっとりする程の〝至福の一杯〟を開発し、宮古島の環境改善に繋げたいと思うのです。
僕たちのお店
店舗の場所は、市街地を走る下里通りを30mほど入った所にある古い一軒家。こちらを改装し開業致します。https://goo.gl/maps/Foeh5cNvQ3a6mjkC8
実はこの店舗、事情によりここ3年ほど放置され街に暗闇を作っていました。今回、あるご縁をいただき賃貸契約が成立。これを機に全面改装し、再び灯りを取り戻したいと思います。
今後、この島にはあらゆる国や地域から様々な人が訪れる