そして、体裁を取り繕って生きている自分には、
心から分かり合える友だちがいないことに気がつきました。
そしてある時、知人に
「本当はそんなにいい人じゃないよね? どうしてそんなに本当の自分を隠して生きているの?」
と、ズバリ言われてしまいました。
まわりの人と調和して、心地よい関係を作っていくことは大切。
だけど、自分の気持ちにふたをして、相手の期待にばかり応えて生きていることは、
私にとって、本当に幸せなことなのだろうか?
自分の人生を生きるということは、そういうことなのだろうか?
知人に言われたひと言をきっかけに、
一度きりの自分の人生を、これからどう生きていきたいのかを深く考えるようになりました。
そして、まわりにどう見られるか、どう思われるかよりも、自分の気持ちを大切にすることを選び、
「嫌われてもいい。自分らしく生きていきたい」
と、だんだん思うようになっていきました。
人と違う自分を、
ありのままの自分を、
私自身がまるごと受け容れ認めること。
一番の理解者が私自身であること。
それが、自分を愛することに繋がると気付きました。
何でも受け容れてくれる都合のいい人の私を好きだった人たちは、どんどん離れていきましたが、
本音で語り合える親友と呼べる友だちができました。
そして、たくさんの大切な仲間もできました。
子育てにおいても、人と比べることに意味が無い。
子どもたちがありのまま、それぞれのペースで成長してくれたら、
それがいいと、心から思えるようになりました。
《絵本コンテストへの挑戦》
そんな私が、2020年になってから見つけた“絵本コンテスト”の広告。
もしかしたら、私と同じようにまわりの目を気にして生きづらさを感じている人たちが
他にもいるのではないか?という思いから、
自分らしく生きることの大切さを伝える絵本を作って応募してみようと思ったのが、”だつブロくん絵本”を制作する始まりでした。
そして、ふと頭の中に浮かんできた
”ブロッコリーがブロッコリーをやめたら面白いな♪” という発想とリンクして、
どんどん頭の中に物語の構想が溢れてきて、走り書きにして描いていきました。
ところが、コロナ渦のため、絵本のコンテストは中止に。
下書きのまま眠らせることになったのですが、
半年後、毎年函館市で開催されている
「世界に一冊だけの本・展」という手作り本のイベントに出展することを思い立ち、
このときはまだ、タイトルが『脱ブロさん』でした
そして、本・展会期中に、長年絵本の読み聞かせをされている
岸本和子さん(函館の絵本の会「銀のふね」 )が、私の絵本を手に取ってくださり、
「この絵本はすごくいい!!
すぐにでも子どもたちに読み聞かせしてあげたい。」
会場で、私の絵本を読んでくださった方々からも、
「可愛くて色合いに深みがあって、見ているだけで心がほっこりしました。
そして、ストーリーにも引き込まれました。
夢ややりたいことがあっても、まわりから反対されたり、一人だけで飛び出すのが
怖くてできない気持ちに共感しました。」
「涙が出そうになるのをこらえながら、あとがきまで読みました。
イラストも とてもとても美しくて、キレイで可愛かったです。」
「焦っていたり、イライラしている時も、この絵を見たら、ほわーっと一気に和みそう。」
など、たくさんのご感想をいただきました。
そして、まわりの方々に背中を押していただき、私の夢でもあった絵本の出版に、
初めて挑