terasuCard-』は誰のための物語なのか?
『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』は学校や大学を卒業して働きはじめたばかりの、科学と宗教に興味がある若い社会人に向けて書かれています。
もしあなたが社会人になったばかりであれば、科学と宗教について必要最低限の知識が必要であることはわざわざ説明するまでもないでしょう。
外国人と仕事をするときに、技術系の会社に仕事を発注するときに若い社会人は漠然とした不安を抱えて仕事を進めているはずです。
同時に、日本人として日本人らしさが気になる瞬間も多いでしょう。
『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』はただ科学と宗教の知識を学べるだけの場ではありません。
そもそも、何が科学で何が宗教であり、そして科学と宗教はどのような関係で発展してきたのかを理解することができるところです。
自分たちには「科学と宗教」についてもっと知っておく必要がある。
そのように考えている読者を『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』は応援します。
考えてみましょう!
高校や大学という一つの大きな常識の世界から、社会という数多くの小さな常識に支配された世界で生きるためには別の知識が必要です。
学校というのは、ある種の守られた世界です。
何から守られているのかというと、それは宗教と差別です。そして、資本主義です。
日本社会にも国際社会にも多くの宗教があります。そして、宗教はそれぞれ自分たちの常識を持ち、その常識は影響力を持ちます。多くの日本人は宗教の影響力を侮っているかもしれませんが、キリスト教やイスラム教の影響力は実は非常に強いのです。
若い社会人は大学や高校こそが教師に常識を押しつけられる自由のない世界だと思うでしょう。
しかし、学校が押しつける常識は実は優しいものです。なぜなら、どのような意見があっても学校は子どものために存在しているからです。
社会にはさまざまな団体があり、さまざまな価値観を持つ人々がいます。そこにはさまざまな常識があり私たちは他者と無関係ではいられません。
そのため、その常識について学ぶことは意味があります。
常識を無条件に受け入れるのではなくて、常識を変革して自分たちのものにするために。
マルクス主義とキリスト教
『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』では決定的な影響力のある二つの「常識」を扱います。21世紀を支配すると思われる常識です。
それはキリスト教とマルクス主義です。
キリスト教はアメリカの宗教であり、マルクス主義は中国の思想なので、日本人には関係ないと思う人がいるかもしれません。
20世紀はそれで許されたかもしれません。
しかし、グローバル化がますます進み、インターネットにより外国人と気楽に出会えるようになった21世紀において、マルクス主義とキリスト教に無知であるのは危険だと私は思います。
これからますます国際社会で影響力を持つであろうキリスト教とマルクス主義。
これを知らずして私たちが日本の未来を担うことは不可能でしょう。
そして、もう一つ。
『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』では儒教、仏教、神道の三教についても触れます。
正確には、日本の歴史の物語を扱います。
主人公の二条陽子と、その友人たちは日本人です。
陽子と仲間たちはキリスト教やマルクス主義に触れながら、同時に、自分たちの日本について少しずつ理解していきます。
私たちは日本で生きています。
しかし、日本の常識のすべてを意識できるわけでは