「気配に触れる。」聴覚にフォーカスを当てたproject ToucH 第二弾。
こんにちは。
VTuber「響木アオ」の運営チームプロデューサーです。
2019年8月、私たち「響木アオ」運営チームは二次元と三次元の境界を無くす、新たな表現を目指す一環として「触れる」をテーマに掲げた”Project ToucH”を立ち上げました。次元の間に立ちはだかる「触れる」という壁に立ち向かうこのプロジェクトは多くの方々の賛同をいただき、無事にその第一弾を実施することができました。
大阪大学の協力の元実施されたこのプロジェクトは非常に多くの反響を集める事となりました。握った時の感触や温度、質感。専門家と共に「触覚」を追求し、正に文字通り「次元を超えた体験」を実現することに成功しました。
しかし、バーチャルな、二次元の存在に「触れる」ということ。それは触覚だけではないはずです。私たちはこの世界を触覚だけではなく「五感」を使って知覚しています。二次元と三次元の境界を無くす。
次元の壁を越えて「響木アオ」を感じるという”欲望”とも言える目標のために、私達は次のステージへと進もうと思います。
2021年、Project ToucH第二弾。
テーマは「気配に触れる。」
「聴覚」にフォーカスを当てた新たなProject ToucHを始動します。
2018年2月より活動を始めたバーチャルYouTuber。引きこもり⽣活から⼀転「みんなと響きあいたい」という思いを胸に、⼤型新⼈として注⽬を集める。現在ではアイドルとして活動しながら作詞作曲を行うなど、持ち前の才能を生かし様々な活動に取り組んでいる。バーチャルYouTuber黎明期からライブハウスや映画館などのリアル店舗にてワンマンライブを行うなど、リアルとのコミュニケーションへの取り組みにおいては先人とも言える存在。
「みんなと響きあいたい!」という思いを掲げてバーチャルYouTuberとしては初の全国ツアーや映画館でのワンマンライブの開催を行なっていきました。他にもテレビ東京VTuberドラマ「四月一日さん家の」への出演など、さまざまな分野への挑戦を続けています。
普段私たちの生活を取り囲む様々な音。そして私たちはその音から多くの情報を感じ取っています。例えば音の大きさや左右のズレからは距離や立体感、音の反射から部屋の大きさなど。数値上では本当に小さな差でも、私たちはそれを認識し感覚として受け取っています。この繊細な差を、極限まで正確に収録・再生した時。まるで本当にそこにいると錯覚するような「気配」を感じることになります。
そこにいないのに「気配」だけを感じる。この究極の音響体験をみなさまに提供すべく専門家の方々とコンテンツ制作を続けて参りました。
私たちは自分自身の頭の大きさや耳の形による音の変化を聴いて方向を感じ取っています。
この人間の身体的特徴による音の変化を反映し、ヘッドホンで立体的な音を再現するために”HRTF(頭部伝達関数)”という音響特性が存在しており、現在も様々なコンテンツにて活用されています。
しかし、音の変化は個人差による影響が大きく、それに伴ってHRTFも個々人で大きく異なった特性になってしまいます。そのため、従来のコンテンツは、個人個人の特徴が平均化されたHRTFを用いて制作されているため、個人によって空間の感じ方や音色の再現に差が生まれ、本来の空間感や質感の再現に限界がありました。また、個々人特有のHRTFを計測するためには音の反射が発生しない無響室という特別な部屋に多数